中国準備銀行・元副総裁、「デジタル通貨は現金の代わりになる可能性がある」

中国準備銀行・元副総裁、「デジタル通貨は現金の代わりになる可能性がある」

中国準備銀行の元副総裁は、中央銀行のデジタル通貨(CBDC)を流通中の現金の代替品として位置づけられる可能性があることをWeChatで共有した。

GlobalTimesによれば、元中国準備銀行副総裁でHaixia Blockchain Research Institute(ハイシャ・ブロックチェーン研究所)の所長であるWang Yongli氏は、デジタル通貨は確かに現金の代わりになる可能性があると述べた。ワン氏は、デジタル通貨は通貨構造を変える可能性があると語っており、これにはCBDCプラットフォーム上のすべてのソーシャルエンティティ用の「基本口座」の設定が含まれ、銀行は現在の金融システムに大きな影響を与えることなくデジタル通貨を監視することを目指しているようだ。

Wang Yongli氏のこの発言は、より多くの中央銀行がデジタル通貨の立ち上げを検討しているときに発せられたものであり、中国銀行はこれらの最前線に立っており、デジタル人民元を発表する計画を立てていると考えている。もちろん中国はまだデジタル通貨の詳細を発表していないが、一部の業界関係者は「チャイナドリーム」により、それが一般的な通貨にならない可能性があると考えているという。

というのも、中国をはじめとする各国のデジタル通貨計画には大きな注目が集まっており、実際にデジタル通貨が発行されたとしても、現金のような一般的な通貨というよりも、投機手段として用いられる可能性が高いとのことだ。さらに日本でも中央銀行デジタル通貨(CBDC)発行に対する機運が世界中で高まる中、日本銀行は7月20日に決済機構局決済システム課にデジタル通貨グループを設置した。

日本や中国のみならず、タイやイギリスなどでもCBDC開発の取り組みが急速に進められており、つい最近フィリピンでもデジタル通貨を調査する計画が発表されている。各国のデジタル通貨が現在の通貨に取って代わるかどうかは難しいところだが、世界中でデジタル通貨および仮想通貨計画に注目が集まっているのは紛れも無い事実だろう。