仮想通貨取引所で賄賂か!?
OKExなどの仮想通貨取引所では、ウェブサイトへのアクセスにユーザーに料金を支払うサイトからのウェブトラフィックが増加していることが分かった。
データアナリスCoinGeckoの報告によると、仮想通貨交換により、ウェブサイトにアクセスするオンライントラフィックの量が増加している可能性があると報じた。報告書では、2020年の第2四半期に仮想通貨取引所OKExの取引量が減少したが、ウェブトラフィックは239%の増加を示している。ウェブトラフィックが取引活動に対応することが多いため、これは奇妙だと指摘(サイトを使用する人が増えるほど、定期的に取引する人が増えることを意味している)。
CoinGeckoがウェブトラフィックの発信元を示すSimilarWebを確認したところ、OKExのウェブトラフィックの約50%が有料の紹介サイトからのものであることが発覚。最大のものはAdbtcで、仮想通貨ユーザーに対してウェブサイトをクリックするようにするサイトで、78,000人のアクティブユーザーが存在している。
注目のウェブサイト最終日に866,000インプレッションを作成したと主張している他、プロジェクトの1つとしてOKExをリストするCoinpayu、CointiplyおよびAdethが含まれていることが分かった。3取引所全てが広告をクリックすることから、紹介リンクを使用するかウェブサイトの表示などのタスクを完了するための何らかの形式の暗号を提供しているとのこと。
コメントを求められたOKExのジェイ・ハオ(Jay Hao)CEOは、仮想通貨化業界のすべての企業は成長に焦点を当てるべきであり、有機的成長、戦略的パートナーシップにさらに焦点を当て、市場で最も革新的で多様な製品スイートを立ち上げることにより、露出を加速し続けている。ウェブトラフィックが取引所のランク付けにおいて信頼性の低い指標であり、取引所の量は市場のボラティリティにより大きく依存すると語っている。
CoinGeckoは、一部の有料トラフィックがBinanceと結びついていることにも気づいたが、これに関しては全体のトラフィックから見ると、非常に低い割合だったとのこと。Binanceにコメントを求めると、1週間にわたる有料トラフィックテストを実施したと語っている。
ウェブトラフィックとは
ウェブトラフィックとは、自社ウェブサイトに訪問するユーザーがどこから来ているのか、その流入量を表し指標で、通信回線上のデータ量の事を指している。
たとえば、ユーザーがウェブサイトに立ち寄った際、ウェブ画面のボタンなどを1つ操作した場合を1トラフィックなどと言い、ウェブサイト内のページを何等かの操作をすることで回線上のデータ量も増加する。
しかし、これがなぜ、仮想通貨取引所に必要なのか。今年5月中旬に仮想通貨ランキング業界で最大クラスのCoinMarketCapがメトリック(metric=コンピューターネットワークにおける通信相手までの経路距離)を刷新。それにより「ウェブトラフィックファクター」をデフォルトのランキングに設定している。なお、これがきっかけで取引量ではなく、取引所でのトラフィック量が大幅に増強されている。
CoinMarketCapがウェブトラフィックを測定し、CoinGeckoなどの他サイトはすでにメトリックの要素として含んでいたため、仮想通貨取引所がより多くの人々をサイトに訪問させるインセンティブが高まっている。
CoinGeckoのボビー・オング(Bobby Ong)共同創設者兼COO(最高執行責任者)はメディアに対し、広告ネットワークが、取引所からの積極的な関与なしに、取引所のアフィリエイトを運営していたと言えると述べている。