バイナンススマートチェーンのホワイトペーパー公開
大手仮想通貨取引所を運営するバイナンスが4月17日、新たに開発するブロックチェーンである「バイナンススマートチェーン」に関するホワイトペーパーを公開した。バイナンススマートチェーンは、バイナンスコイン(BNB)のエコシステム内でより複雑なスマートコントラクト機能を有効にする仕組みで、既存のバイナンスチェーンの機能を維持しつつ、ステーキングなどの機能を実現する。
バイナンススマートチェーンは、バイナンスチェーンのコミュニティが主導して開発している。「Binance Smart Chain(BSC)」と名付けられ、あらゆる種類の機能に組み込むことができるスタンドアローンで稼働する。一方で、既存のバイナンスチェーンは、異なるブロックチェーンを繋げるクロスチェーンブリッジを介して接続される。
バイナンスの独自ブロックチェーンとして2019年4月にリリースされたバイナンスチェーンは、仮想通貨の新規プロトコルとして簡素化したシステムであるほか、バイナンスの分散型取引所の運営を支援するために設計されており、契約を自動的に実行するスマートコントラクト機能はなかった。
今回、スマートコントラクトの実装を求めるコミュニティの声を受け、BSCの開発を企画。バイナンスチェーンの機能を保持しながら、スマートコントラクトによるdApss(分散型アプリケーション)の開発や、より早い処理速度を実現するブロックチェーンを立ち上げることにした。
BSCのコンセンサス・アルゴリズムには、「Proof of Staked Authority」と呼ばれたプルーフ・オブ・ステイク(PoS)系のアルゴリズムを採用。独自トークン「バイナンスコイン」を使ったステーキングの実現も目指す。さらに、BSCは、イーサリアムのEVM(仮想マシン)との互換性があり、既存のイーサリアム関連ツールを全てサポートしているという。