リップル社、英決済企業と連携|仮想通貨XRP使用のODLを新規導入へ

リップル社、英決済企業と連携|仮想通貨XRP使用のODLを新規導入へ

イギリスを拠点とする決済会社Transfer Goがリップル社と連携し、XRPを利用する同社のODLを新たに導入すると発表。2020年までの導入を目指すという。ODLはブリッジ通貨としてXRPを活用し、事前資金調達の必要性を排除するリップル社の国際送金ソリューション。最初にメキシコとフィリピンの送金経路でスタートし、過去1年間でサインした企業数は24社に上る。

 TransferGoは、リップルネットに参加する企業で、2018年にはインドの移民労働者が早く家族に送金できるよう、リップルコリドーというプログラムをインドにローンチ。わずか数分でヨーロッパからインドの受信者の銀行口座に資金を移動できる仕組みを整えている。そのほか、「Runs on Ripple」と記載されたCMを英Sky TVのインドチャンネルで放映するなど、リップル社との関係性が深い。

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ODL導入によるメリット

今回の新発表によると、ODL導入によって、ターゲットとするイギリス在住の第二・第三世代のインド人の送金需要をさらに促す狙い。年間、数百ポンドの送金額がインドーイギリス間で動いており、ODLがその額をさらに増やすものとみられる。

また、リアルタイムな送金を目指す中で、2020年になると数分間の送金速度さえ遅くなると見ており、変動しやすい為替リスクにも柔軟に対応できるODLの導入を決めたという。リップルネットを使用し、インドーイギリス間と同様、リアルタイム送金ができるスタイルで東南アジア、ラテンアメリカ、アフリカなど市場の開拓にも努める。

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TransferGoのサービスは2012年にローンチ。ヨーロッパの移民労働者の即時送金を可能にすることを狙いに、事業活動を展開していた。事業を開始して以降、新しい決済通路を開拓するたびに、同社は新しい銀行パートナーと統合する時間と費用が必要であったのを課題としており、複数の金融機関とサービス統合を行えるリップルネットの実用性に着目。リップル社と密接に関わり、事業拡大に努めていた。

ODLの利用は増えており、リップル社が公開した7-9月期のレポートでは、利用顧客数は4-6月期に比べ、75%増加。10月下旬時点で、ODLを介した10-12月期の取引量は2030万ドルと4-6月期を上回っており、好調だ。先日開かれたカンファレンス「Swell」では、ペルー大手銀行Interbankとオーストラリアの決済企業FlashFXも新たにODLを導入すると発表しており、提携機関もさらに増えるとみられる。

なお、2018年にODLが商用化されて以来、計24社の金融機関が実利用に向けて参入を目指しているという。