分散型取引所(DEX)の取引量が105%増加=CoinMarketCapレポート

分散型取引所(DEX)の取引量が105%増加=CoinMarketCapレポート

2019年11月23日、イーサリアムのデータキュレーターDune Analyticsによると、DEXの取引量が先週と比較して105%増加したことが判明した。執筆時点では先週と比較して121%以上にも増加し、過去7日間のDEXにおける米ドルの取引量は約6,160万ドル以上になった。これはビットコインの取引量の1/3に匹敵し、イーサリアムの取引量とほぼ同じ量だ。

さらに同日、Uniswapでは、24時間の取引量が過去最高の約790万ドルを記録したことも判明。以前過去最高を記録したのは5月で取引量は約620万ドル。大幅更新となった。

https://twitter.com/UniswapExchange/status/1197931853119918080

執筆時点で過去24時間の取引量を見てみるとどこも激増している。Kyber Networkで90%増・WhaleExで550%増・Uniswapで200%増・DEX.AGで1700%増、TRON Tradeに至っては139000%増だ。

なぜ今回注目されたのか

ビットコインの価格チャートと、DEXの取引量は同じような動きをする。ビットコインが下落すれば、DEXでの取引量も減少する。ところが、直近のサポートライン8,000ドル付近を割った直後の11月11日を境に、DEXでの取引量が激増したのだ。

DEXでの取引量が増えた背景

分散型金融サービスDeFiの影響もあるが、Uniswapなどによって使いやすくなった点も挙げられる。今後DeFiを通じてDEXの利用が増えることは容易に想像できる。さらにロシアや中国が仮想通貨の取り締まりに厳しい点も挙げられる。中央集権型取引所では政府機関の要請があればユーザーの個人情報は開示されてしまう。最悪、資産が没収される可能性も否定できない。DEXではその不安がない。

2019年はDEXの年

今年4月、CoinMarketCapは中央集権的取引所とDEXのメリット・デメリットを挙げたうえで「仮想通貨で継続的に行われているイノベーションの最大の恩恵をDEXは受けるだろう」と予測し、今年はDEXの年になるとした。

今後注目すべき点

仮想通貨トレーダーにとって気になるのが今回の話題が今後どのようにトレードに活かせるのかだ。今年に入り仮想通貨取引所による「偽の取引量」問題がしばし取り沙汰されてきた。しかしDEXにはその問題がない。つまりDEXでの取引量が低下したタイミングで、ビットコインの価格が上昇する可能性もあるのだ。もちろん推測に過ぎないが、トレーダーならやはりこの展開は気になる。

ジョン・マカフィー、分散型取引所「McAfeeDEX」のベータ版リリース

2019.10.09