仮想通貨市場には規制が必要
SEC(米国証券取引委員会)のゲイリー・ゲンスラー(Gary Gensler)議長は、資本化と参加者が大幅に増加している仮想通貨市場のより強力な監視を望んでおり、9月27日(月曜日に、カリフォルニア・ビバリーヒルズで開催されたコード会議(Code Conference in Beverly Hills)で、市場が規制の範囲外にとどまると多くの人々が傷つくだろうと述べた。
ゲンスラー議長は会議の中で、元連邦検察官のプリート・バララ(Preet Bharara)氏は金融市場では「テクノロジーに中立」であるが、仮想通貨や特別買収会社などの新製品に対する投資家の保護を伴う場合はそうではないと述べた。同議長によると、仮想通貨市場は規制当局の規制範囲内にあるべきで、そうでなければ、うまく終わらないと意見したうえで、次のように語った。
過去18カ月で資産価値だけでなく、基礎となる貸付などの面でも10倍に成長した分野は、これらの公共政策の枠組みの外にとどまり、成功するだろうと考えると、問題が発生し、多くの人が傷つくだろう。
より強力な規制を望むSEC議長
ゲンスラー議長はかつて、仮想通貨市場を「Wild West(開拓時代の米国西部地方)」と表現し、仮想通貨市場をより強力に監視したいと述べている。
多くの仮想通貨投資家、特に米国では、規制当局が「実存的脅威」を課したり、仮想通貨市場が勢いを増すにつれてそれを殺したりする可能性があることを懸念している。ただし、ゲンスラー議長は、仮想通貨会社が「マネーロンダリング防止法や税務コンプライアンスなどを遵守したい」という条件については、必ずしもそうではないと考えている。
仮想通貨に対する規制圧力は世界的に続いており、直近1カ月間で、いくつかの仮想通貨会社と取引所がさまざまな規制当局からの圧力にさらされてきている。また、これに応じて、多くのプラットフォームは提供内容の見直しや調整に迫られ、特定国へのアクセス制限を課す必要もあった。中でも最新の事例であるのが、NEXTMONEYの特集記事「Binanceシンガポール、顧客へ法定通貨預金、仮想通貨取引・購入を停止」で報じたように、Binanceシンガポールは、法定預金やトークンスワップなど、ほとんどのサービスを停止している。