ビットコインATMの設置数、世界中で6000台を超える

ビットコインATMの設置数、世界中で6000台を超える

世界中に設置されたビットコイン(BTC)ATMの数が、6000台を超えた。オンラインリソースCoinATMRadarによる調査結果で判明し、現在、世界中に6004台のATMが設置済み。そのうち、65%以上が米国にあるという。

同社によると、11月は108台のATMが設置。過去7日間の結果に基づいて算出されるATMの設置速度を示す指標では11月17日時点で、1日11台という結果も出ている。世界中に設置されているATMの4分の3以上が北米にあり、ヨーロッパは約20%である一方、アジアはわずか2%にとどまる。国別では、米国には3924台のATMがあり、カナダ653台▽イギリス272台▽オーストリア189台ーと続いた。

6月以降、世界中のATMの総数は約1000台数増加しており、仮想通貨業界が大きく成長している。BTMと呼ばれることもあるビットコインATMは、ユーザーがBTCを購入可能。一方、ビットコインATMの35%以上は、仮想通貨を現金で交換できる双方向機能も備える。

10月中旬、BTMの関連会社であるBitstopが、米マイアミ国際空港に、仮想通貨の購入だけでなく、仮想通貨を現金に交換できるBTMを設置した。同社の共同創業者兼最高戦略責任者のダグ・カリロ氏は、そうしたBTMの設置の意義を旅行者にとって有用である点を踏まえながら、次のように述べている。

「利便性とセキュリティを考慮し、現金ではなく、ビットコインで旅行することを好む人が増えている。マイアミ国際空港は、お客様が国内または海外を旅行する際に、ビットコインとドルを便利に交換するのに最適な場所だ。」

日本の現状は?そして実際の利用方法は?

日本国内では2019年3月時点で、計6カ所に設置されている。内訳は、東京都4カ所、福岡県2カ所で、 都内では、六本木や渋谷、銀座などの飲食店に設置されている。過去には大阪府や千葉県、茨城県に設置されていたが、いずれも撤去されている。

国内に設置されているビットコインATMの多くは、日本円ではなく、仮想通貨を取り扱う自動預け支払機だ。ビットコインATMの機能を利用し、自分が保有しているウォレットとリンクさせることが可能で、連動後に保有しているBTCの送金ができる。購入したBTCをウォレットに移動させることも、簡単に処理できる。銀行窓口と異なり、24時間、売買ができる。

一方で、デメリットも存在する。必要に応じてBTCを購入・売却できるが、高めの手数料を支払う必要があるのだ。手数料は数%~10数%程度で、出金額が10万円の場合、5000円もの手数料がかかる場合がある。

日本ではBTCによる支払いは一般的でなく、9割以上が投機目的とされる。仮想通貨愛好家にとって、ビットコインATMは興味深いが、身近な存在となるためには、決済手段としてBTC、ひいては仮想通貨そのものが認知される必要があるだろう。