米ニュージャージー州、ブロックチェーンタスクフォース設置
ニュージャージー州のフィル・マーフィー知事が8月8日、ブロックチェーンの活用方法調査を目的としたタスクフォース(特別チーム)の立ち上げに関する法案に署名した。タスクフォースは、医療行為や土地記録、銀行取引など多様な場面で、ブロックチェーン技術が適用できるかを検討していく。
タスクフォースは、任命されたニュージャージー州の政府関係者14人で構成され、活動期間は6ヶ月(180日)となっている。調査内容は、ブロックチェーン技術や分散台帳技術を使うメリットやリスク、パブリックブロックチェーンやプライベートブロックチェーン、コンセンサスアルゴリズム等、幅広い領域に渡っている。
また、他の州や国で現在開発中のブロジェクトやユースケースが、ニュージャージー州でどのように適用できるかなど、実装可能性に関する研究も行っていくという。タスクフォースを率いるChris Rein氏は、「ブロックチェーンテクノロジーを州にどう実装できるかについて幅広く調査できることをとても楽しみにしている」と述べた。
州レベルで高まるブロックチェーン技術に対する関心
Coindeskによると、ブロックチェーン技術に対する州レベルの関心は、サイバーセキュリティの脅威により、過去2年間で増加している。コロラド州運輸省(CDOT)は2018年11月、身代金要求型ウイルス、ランサムウェアの被害に見舞われた。約400台のサーバーが影響を受け、インフラストラクチャが凍結したため、同州のジョン・ヒッケンルーパー知事は、史上初の国家サイバーセキュリティ技術緊急事態を宣言した。
こうした被害などを受け、コロラド州のIT部門担当者は、ブロックチェーンテクノロジーが最近のランサムウェア攻撃などサイバーセキュリティ問題の潜在的な解決になる可能性があると話している。