米国FRBの利下げが、仮想通貨・ビットコインへ与える影響とは

米国FRBの利下げが、仮想通貨・ビットコインへ与える影響とは

米連邦準備理事会(FRB)は31日、連邦公開市場委員会(FOMC)にて、2008年12月の金融危機直後以来となる約10年半ぶりに利下げを発表した。FRB議長であるパウエル氏は、世界経済の様々な懸念および、米国におけるインフレの低迷について発言した。

パウエル議長は、今回の利下げについての発言は、世界経済のインフレ動向を配慮した「保険的」な利下げであると言及。また、この利下げに関する発表への期待から、現時点の米国の失業率低水準を保ち、株価は7月には史上最高値を更新した。

利下げによる仮想通貨への影響とは

そして仮想通貨についてだが、ビットコインなど仮想通貨のアナリストとして知られる米国Fundstrat社の創設者トム・リー氏は、利下げについて「ビットコインにとっては恩恵である」と発言。

31日のfoxbusinessのインタビューで同氏は、以下のようにビットコインが、世界経済でどのような役割を果たすのかを説明している。

「ビットコインは、悪くなる可能性があることに対して、投資家にとってマクロヘッジになりつつあります。利下げにより流動性が高まっています。流動性はこれらすべてのリスク資産とヘッジ資産へとお金を送り出しており、それがビットコインの助けとなります。」

さらにトム・リー氏は利下げの発表の直後、自身のツイッターにて「ビットコインが良い兆候」であることを、付け足している。

米ドル高にもかかわらずビットコインは、初のFRB金利引き下げを乗り越えました。ビットコインは金融政策を超越するかもしれない。良い兆候である。

FRBの重要性

パウエル氏は今月10日、米国下院金融委員会の「金融政策と経済状況」に関する会議にて「(深刻な懸念が解消されるまでFacebookのLibraが)先に進むことはできない」と発言。この発言にトム・リー氏は、同日のビットコインの短期的な暴落がについて「(BTCの暴落は)ジェローム・パウエルFRB議長のコメントによるものである。」と考えをつぶやいている。

米国のの中央銀行制度の最高意思決定機関であるFRBの動向は、ビットコインへの直接的な影響が予想され、今後の動向や発言に注目が必要だ。