仮想通貨TRON、DAppsゲームでイーサリアム、EOSを上回る

仮想通貨TRON、DAppsゲームでイーサリアム、EOSを上回る

2019年7月14日、トロン財団のCEOであるJustin Sun(ジャスティン・サン)氏が、自身のツイッターで「直近7日間のトロンDappsボリュームがイーサリアムとEOSを超えた」とツイートした。

ツイートからすでに1日経過しているため数字は少し変わってくるが、サン氏の参考にした「Dapp Review」の本日14時時点でのデータを確認したい。直近7日間のボリュームは「EOS 45,560,313USD」「ETH 70,287,646USD」「TRON 74,138,817USD」と、確かに2つを上回っている。

DAppsの総数は2,962で、そのうちイーサリアムが1,857、EOSは586、TRONは519と、TRONはイーサリアムの1/3以下しかない。利用できるDAppsの数とその歴史を見れば、イーサリアムが圧倒的だ。しかし、直近7日間のユーザー数とトランザクション数を見ると、EOSがそれぞれ681,020人・19,073,309件であるのに対し、TRONは半分以下の341496人・4,053,556件で、イーサリアムに至っては135,535人・488,763件とEOSの1/5以下となっている。ボリュームが少なくても、利用者の数はEOSが圧倒的に多い。

この場合のユーザー数はアクティブユーザー数ことで、サイトやアプリの利用状況(ユーザーの心理)を把握する指標として知られている。指標となる数字は多くの業界人が注目しているため無視できない。

過去3ヶ月のデータと比較してみたい。サン氏が取り上げたボリュームだが、4月半ばから5月にかけては「EOS>TRON>イーサリアム」とほぼ安定した順番となっている。ところが6月以降はボリューム自体が全体的に落ち込み、低い位置での混戦状態となっている。客観的に見ても、「一時的」なタイミングでTRONがイーサリアムを上回ったにすぎないことがわかる。
ユーザー数とトランザクション数だが、過去3ヶ月間EOSが圧勝している。

なお、過去3ヶ月間における3銘柄のDappsランキングを見てみると、TRONはTOP10中8つがカジノで2つが取引所、EOSはTOP10中9つがカジノで1つが取引所、イーサリアムはTOP10中5つが取引所で4つが金融でカジノは1つだけだった。ちなみに3銘柄の各Dapps総数に対するカジノ数を見ると、TRONは1/3の166、EOSは半数以上の323、イーサリアムは1/6の315となる。

どんなジャンルのDappsがどれだけあろうとも、アクティブユーザーが選ぶものは「明確な指標」となる。上位に立ったことをアピールしたいのであれば、TRONはイーサリアムを追い越すよりも、EOSのユーザー数を追い越して初めて大きく注目されるのではなかろうか。

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2018.12.25