わずか376人の大口投資家が全イーサリアムの30%以上を保有していることが明らかに
監視・調査会社のChainalysisが15日に発表した調査報告書によると、わずか376頭のクジラ(大口投資家)が全イーサリアム(ETH)の30%以上を保有していることが明らかとなった。
調査によると、全イーサリアムの30%以上および全ビットコインの20%以上が大口投資家が保有しているという。
イーサリアムの大口投資家が市場に及ぼす影響などは以下の通りだ。
- 経済取引活動全体の7%に過ぎない。
- イーサリアムの価格に「意味のある影響」を与えることはない。
- 日中の価格のボラティリティを「彼らの大口売却」で増やす。
Chainalysisは彼らを「取引を控え、保管サービスを除く、仮想通貨の上位500人」と定義している。
彼らは、イーサリアムの循環供給量の33%を支配しているが、2016年には47%ものイーサリアムを支配していた。
イーサリアムの循環供給量の3分の1を支配しているのにも関わらず、彼らはイーサリアムを頻繁に移動させることはない。
大口投資家の約60%は活発なトレーダーではないという事が示されているという。
2016年はじめから、2019年4月末までのイーサリアム価格を見ると以下のようなことが判明した。
- ETH価格はBTC価格に続く。(BTCが1%上昇した時、ETH価格は平均1.1%上昇する。)
- クジラが取引所に送る資産は直接ETH価格に影響を与えないが、価格の変動に寄与する。
- クジラが取引所から受け取る資金は、ETH価格にも影響を与えず、日中のボラティリティにも影響しない。
ChainalysisのシニアエコノミストKim Graurerはブルームバーグのインタビューで以下のように述べている。
株式市場に適用されてきたパターン、モデルを仮想通貨の世界に持ち込むことが出来てとても興奮している。