ロシア中央銀行が消費者に金融調査結果を発表
ロシアの中央銀行にあたるCBR（ロシア連邦中央銀行）は、2013 年から隔年で実施されているデジタル資産または暗号資産の公的保有の評価を含む、家計に関するレポートを3月31日（金曜日）に発行したことで、国内の仮想通貨保有を組み入れた事が分かった。
ロシアの世帯は現在、金への投資やミューチュアルファンド（※１）よりも多くの資金を仮想通貨ウォレットに保有。2022年に、現在の為替レートに基づき、仮想通貨を保有するロシアの世帯のデジタル資産の中央値が約225ドル（17,500ルーブル）であることを示し、これらの世帯の半分以上がこのしきい値を超えて暗号資産を蓄積していることを示している。この調査は、ロシアの32地域で実施されたもので、6,000件を超える世帯から12,000人を超える個人が対象となって調査が実施されている。
米国の会社型投資信託のうち、一般的にオープンエンド型投資信託のことで、米国内で最も普及している投信の形態の事。
その他の調査結果
調査結果によると、世帯の65%以上がデジタル資産または暗号資産の金融資産を持っている事が分かった。
銀行口座は64.5%の世帯に好まれ、中央値は191ドル（約25,000円）であった。ロCBRは2021年末、ロシア人がデジタル資産取引を行ったと発表。これは、年間総額約50億ドル（約6,632億円）に相当している。また、この調査では、重要な発見が明らかになっており、調査対象世帯のうち、仮想通貨に投資したことがあるのはわずか0.4%で、この割合は取るに足りないと思われるかもしれないものの、ミューチュアルファンドや金などの伝統的な金融商品に投資した世帯の割合を上回っていることは注目に値する。
CBRによる報告書は、調査対象世帯の約1.6%が株や債券に資産を保有しており、その価値の中央値は338ドル（約44,800円）であり、仮想通貨ウォレットに平均12ドル（約1,590円）を保管していると答えた回答者はわずか1.2%であった。
今回の調査結果は、ロシアの世帯が従来の資産を超えた代替投資オプションを探しているため、仮想通貨への関心が高まっていることを示唆している。仮想通貨は、投資ポートフォリオを多様化し、インフレに対する潜在的なヘッジ手段となるため、投資家の間で勢いを増している。比較的新しい投資形態ではあるものの、家計は確立された金融商品よりも仮想通貨を選択している。
