FBIがクリプト女王をブラックリストに追加
FBI(Federal Bureau of Investigation=米国連邦捜査局)は6月30日(木曜日)、クリプトクィーン(仮想通貨の女王)の異名で知られるルジャ・イグナトワ(Ruja Ignatov)容疑者を最重要指名手配犯リストに追加したことを明らかにした。
#NEW: Ruja Ignatova added to the #FBI Top Ten Most Wanted List. ‘Cryptoqueen’ allegedly defrauded investors of billions. If you have any info about the whereabouts of Ruja Ignatova, please contact the #FBI at https://t.co/AoP0WgKFiX. pic.twitter.com/UmFRxmrX31
— FBI Pittsburgh (@FBIPittsburgh) June 30, 2022
ルジャ・イグナトワがFBI最重要指名手配リストに追加されました。「Cryptoqueen」は、数十億の投資家をだまし取ったとされています。ルジャ・イグナトワの所在について何か情報があれば、FBIに連絡してください。
FBIは、仮想通貨スキームで投資家から40億ドル(約5,412億円)以上を詐取したとされるイグナトワ容疑者の逮捕につながる情報に対し、最高10万ドル(約1,350万円)の報奨金を提供すると発表している。
イグナトワ容疑者はブルガリアに拠点を置く企業OneCoinを共同設立し、ビットコインキラーとして宣伝していたが、捜査当局はOneCoinが市場の需要ではなく、企業によって価値が決定され、他の仮想通貨と同じ方法で造幣されていないと主張している。当NEXTMONEYの2019年12月4日付け特集記事「詐欺仮想通貨ワンコインの、ウェブサイトが閉鎖へ」で報じているように、同容疑者とそのパートナーは、OneCoinを通じ、仮想通貨を十分に理解していない人々をターゲットにし、投資家に友人や家族に追加パッケージを販売するよう促すマルチレベルマーケティングを行ったとのこと。
同容疑者は2017年10月12日にニューヨーク南部地区の米国連邦地方裁判所で起訴され、同容疑者逮捕のための連邦令状が発行されている。しかし同容疑者は、米国および国際当局から捜査を受けていることを密告されたと考え、2017年10月25日にブルガリアからギリシャに渡航して以来姿を現しておらず、FBI特別捜査官ロナルド・シムコ(Ronald Shimko)氏は次のように述べている。
イグナトワ容疑者は、OneCoinがプライベートなブロックチェーンを持つと主張していました。他の仮想通貨が分散型かつパブリックなブロックチェーンを持つのとは対照的に、投資家はOneCoinを信用するように仕向けられたのでしょう。
多言語を操り高品質な偽造身分証明書で逃亡
捜査当局によると、イグナトワ容疑者は英語、ドイツ語、ブルガリア語を話し、ブルガリア、ドイツ、ロシア、ギリシャ、アラブ首長国連邦に不正なパスポートで渡航している可能性があるとのこと。
さらに、同容疑者の外見の特徴として、茶色の目とダークブラウンから黒の髪を挙げているが、捜査官は彼女が外見を変えている可能性が高いと考えている。数年間この事件を調査してきた捜査官は、同容疑者の追跡が困難だった理由の1つとして、彼女が少なくとも5億ドル(4億1,100万円)という大金を持って逃走していることや、高品質の偽身分証明書を持っていることを指摘している。