日本の仮想通貨を取り仕切る金融庁は14日、有識者会議にてビットコインをはじめとする「仮想通貨」の名称を「暗号資産」に変更する方針であることを示した。
今回の名称の変更には仮想通貨市場の高いボラティリティがおきな要因であるという。仮想通貨の特徴としてICO(イニシャルコインオファリング)と呼ばれる資金調達の方法が使用されている。
ICOは現在、日本で一般的に活用されているIPOに比べて資金と諭達がしやすい反面、「発行者の情報」「価値の保証」など不安定さが会うことを受け、「仮想通貨」という名称から投機的な言葉として使用されて「資産」に変更することとなった。
金融庁の仮想通貨への対応とは
金融庁は去年施行された資金決済法に則り仮想通貨を「決済」の手段として位置付けていたが、2018年の仮想通貨市場の大暴落により改めて「暗号資産」という名称を強く認識させるため、名称の変更に至った。
金融庁は8月にも金融庁公式HPにて「仮想通貨交換業者等の検査・モニタリング 中間とりまとめ」と題して、金融庁が仮想通貨を懸念している要因を以下のように公表していた。
- 取り扱う暗号資産(仮想通貨)のリスク評価をしていない
- 自社が発行する暗号資産の不適切な販売
- 内部管理態勢の整備が追いつかない中、積極的な広告宣伝を継続
- 法令等のミニマムスタンダードにも届いていない内部管理
- マネロン・テロ資金供与対策、分別管理ができていない
- 内部統制が機能していない
- セキュリティ人材の不足
- 利用者保護が図られていない
- 外部委託先の管理ができていない
- 内部監査が実施されていない
- 内部監査計画を策定しているが、リスク評価に基づくものとなっていない
日本は仮想通貨にどう対応していくのか
また、これらの仮想通貨の懸念点について公表された報告の際に「仮想通貨」という言葉は使用されておらず、「暗号資産」と報告書に表示されていた。その際には「暗号資産」に名称を変更することについては追求されていなかった。
2019年に向けて大きく動き出している仮想通貨市場であるが、ビットコインをはじめとする仮想通貨市場が上昇した際にどのような規制や、体制を決めていくか注目である。