中国に拠点を置き、世界最大規模のマイニング機器や、マイニング事業を展開するBitmain(ビットメイン)は今年4月、550万ドルに相当するビットコインを含む仮想通貨のハッキングをされたとして同社は「John Doe」と呼ばれる本名不明のハッカーに対して匿名で起訴したことが今月7日に明らかとなった。
今回のハッキングは4月に行われたものだが、今月7日にシアトルのワシントン州西地区地方裁判所に提出された訴状で明らかとなった。事件の詳細として4月22日に発生したと明らかになっている。ビットメインは今月7日に明らかとなった訴状で、損失はビットコインを含めた仮想通貨は550万ドルにのぼり、ビットコインに換算すると約617BTCがハッキングの対象になったと説明している。
ハッキングはどのようにして行われたのか?
John Doeと呼ばれる本名不明のハッカーは、仮想通貨のハッキングを行うにあたり、Bitmain(ビットメイン)が保有する世界最大の取引所Binance(バイナンス)の口座をハッキングし、ハッキングした口座のビットコインを不正に、他の仮想通貨「Decentraland(MANA)」に移し取引によって利益を得たようだ。
しかし、ハッキングの内容はこれだけではない。
訴状によるとハッカーは、Binance(バイナンス)の口座以外にも、アメリカを拠点とする仮想通貨取引所Bittrex(ビットレックス)の口座を保有・使用しており、ビットレックスの口座へと自身が保有する約230万MANAを保有させていた。
ハッカーはこれを利用して、ビットメインの口座からハッキングしたBTCで一度、仮想通貨イーサリアム(ETH)を購入。そのあとはDecentraland(MANA)を高額のレートで購入し、市場のMANAの価格を吊り上げ、自身のMANAを売却して利益を得た疑いもあるようだ。