Chainalysisが仮想通貨犯罪関連の政府中心チームを立ち上げ

Chainalysisが仮想通貨関連犯罪の捜査支援に焦点を当てた子会社を立ち上げ

ブロックチェーン分析会社のChainalysisは、米国政府機関による仮想通貨関連犯罪の捜査支援に焦点を当てた子会社、Chainalysis Government Solutionsを立ち上げたことが分かった。

同社は、米国政府機関による仮想通貨関連犯罪の捜査支援に焦点を当てた子会社、Chainalysis Government Solutionsを設立し、ブロックチェーン取引を追跡するためのデータツールと高度な技術を提供する予定とのこと。

Chainalysisは、米国政府と数千万ドル相当の取引を行った後、ブロックチェーン取引を追跡するためのデータツールと高度な技術を提供することにより、公的機関の暗号調査を支援する取り組みを開始したとのこと。最新ブログで同社は、チームが米国機関に提供する4つの主要ソリューションの概要を説明しており、業界最高のソフトウェアツールとデータ、オンチェーン分析を統合し、政府機関に洞察を提供する予定とのこと。

世界の公共機関75%が仮想通貨事件への準備不足

同社最新調査によると、世界の公共機関の75%が仮想通貨事件への取り組みに関して準備不足であり、捜査官が利用できる関連リソースと技術の必要性が高まっていることを示しているとのこと。

実際、2020年に同社はIRS(Internal Revenue Service=米国内国歳入庁)と625000ドル(約8,275億円)の契約を結び、当局が不正な仮想通貨トランザクションを検出・追跡することを目的としていることから、モネロ(Monero/XMR)のような秘匿性の高いプライバシーコインとライトニングネットワークのような第2層ソリューションを追跡するためのツールを開発している。同社は新たに加わった部門により、今後6~12カ月で従業員数が現在の110人から倍増する可能性を示唆しており、5月に1億7,000万ドル(約225億円)を調達した後、評価額が86億ドル(約1兆1,383億円)に達しており、同社のマイケル・グロナガー(Michael Gronager)CEO(最高経営責任者)は次のように述べている。

今回の背景には、過去数年の仮想通貨犯罪の顕著な急増に伴い、政府の仮想通貨捜査は違法市場でのビットコインの使用をはるかに超え、ランサムウェア攻撃、国家ハッキングなどの分野までターゲットにしているという事実があります。

一方で、同社の最新調査によると、公共機関の従業員の74%が、自分たちの組織は仮想通貨関連の犯罪を調査するのに十分な設備が整っていないと述べたことも明らかになっている。さらに、同社は、公共部門の仮想通貨調査を掘り下げようと、米国とカナダの183の公共機関の300人の回答者を対象に調査を行ったところ、仮想通貨に対する理解度は平均で58点であり、幅広い仮想通貨教育が必要であるとの考えを示している。