Robinhood、米国でビットコインなどの暗号資産無期限先物取引を拡大・提供開始へ

Robinhoodが米国にて暗号資産無期限先物取引を提供開始

オンライン証券大手のRobinhood(ロビンフッド)は、米国内の顧客を対象とした暗号資産の無期限先物(パーペチュアル先物)取引の提供および事業拡大を本格化させた。

同社のヴラド・テネフ(Vlad Tenev)CEO(最高経営責任者)や、デジタル資産および国際事業を統括するヨハン・ケルブラ(Johann Kerbrat)氏ら幹部が相次いでその詳細を明らかにした。これまで海外(オフショア)市場が中心であったデリバティブ取引を、規制の整った国内市場へと呼び込む重要な転換点として注目を集めている。

8銘柄のラインアップと厳格なレバレッジ制限

米国の顧客向けに展開される無期限先物取引では、ビットコイン(Bitcoin/BTC)、イーサリアム(Ethereum/ETH)、ソラナ(Solana/SOL)、リップル(Ripple/XRP)、ドージコイン(Dogecoin/DOGE)、カルダノ(Cardano/ADA)、チェーンリンク(Chainlink/LINK)、ハイパーリキッド(Hyperliquid/HYPE)の合計8銘柄を取り扱う。ユーザーはこれらの銘柄でロング(買い)またはショート(売り)のポジションを構築できる。

しかし、リスク管理の観点からレバレッジ倍率には厳格な制限が設けられており、最大10倍のレバレッジが適用されるのは主要銘柄であるビットコインとイーサリアムの2種類のみとなる。残りの6銘柄については、市場のボラティリティやリスクを考慮し、最大3倍に制限される仕組みだ。なお、これらの契約はRobinhood Derivativesを介し、Bitstampを経由して提供される。

先進的な取引ツールとコスト効率

同社はヒューストンで開催されたHOOD Summit(フッド・サミット)にて、トレーダーの利便性を高める数々の機能も発表した。

取引手数料は年末まで1取引あたり1ベーシスポイント(0.01%)という業界最低水準に設定されている。さらに、損切りや利益確定注文の設定、リアルタイムでの清算価格の確認、リスクアラート機能なども実装された。

また、アプリ内AI(人工知能)ツールRobinhood Agents(ロビンフッド・エージェンツ)の導入も進められており、顧客の戦略策定や市場調査を支援する。5月のサービス開始以降、1万5,000人以上のユーザーが自動取引口座を開設するなど、アクティブトレーダー層を取り込むための環境整備が急ピッチで進められている。

規制緩和を背景にした国内市場への回帰と今後の展望

デジタル資産および国際事業を統括するヨハン・ケルブラ(Johann Kerbrat)氏は、ソウルでの記者会見において、今回の米国でのサービス開始が規制環境の進展による大きな成果であると強調した。

これまで米国の積極的なトレーダーは、オフショアの取引所を利用せざるを得なかったが、コンプライアンスに準拠した国内の枠組みが整ったことで、資金の流出を防ぎつつ真の無期限先物取引を提供することが可能になった。

さらに同社は、米国における8銘柄の展開を足掛かりとして、国内外の市場におけるさらなる拡大を視野に入れている。韓国をはじめとするアジア市場の規制動向や個人投資家の動向も注視しつつ、中長期的な事業成長を探る方針だ。一方で、無期限先物取引には依然としてファンディングコストや強制清算のリスクが伴うため、トレーダー側には慎重な資金管理が求められることには変わりはない。

 

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