英国警察がダークネット市場から140万ドル相当のビットコインを押収
英国のエイボン・アンド・サマセット警察は、かつて違法取引の舞台となったダークネット市場に由来する巨額の暗号資産を押収したと発表した。
回収されたのは、20.21BTC(ビットコイン:Bitcoin)を筆頭に、その他のデジタル資産や銀行口座内の資金など、評価額にして合計約103万ポンド(約2.22億円)に上る。
捜査の主対象となった人物は、過去に資金洗浄での有罪判決を受けた経歴があったが、今回の財産没収が実施される前にすでに死亡している。
隠された違法資金と歴史的摘発の背景
警察のサイバー捜査チームと専門アナリストは、ブロックチェーン上の詳細な取引データを分析。資金の流出入を追跡した結果、2016年から2019年にかけて活動していた複数のダークネット市場に行き着いた。これらは薬物密売や人身売買といった深刻な違法行為を助長していたプラットフォームであり、現在はすべて当局によって閉鎖されている。
この2016~2019年の期間は、法執行機関によるダークネット市場への大規模な取り締まりが急拡大した時期と一致する。2017年には国際的な連携捜査により最大規模のAlphaBay(アルファベイ)が摘発され、同時期にオランダ当局が秘密裏におとり潜入を行っていたHansa(ハンザ)も封鎖された。さらに2019年には主要サイトのDream Market(ドリーム・マーケット)が活動を終了している。
永続する記録が打ち砕く暗号資産の匿名性
暗号資産は捜査の手が届かない秘匿性の高い手段であると過信されることが多いが、公開型ブロックチェーンに刻まれた履歴は消し去ることができない。
同警察のアンソニー・デイビス(Anthony Davis)刑事巡査は、ブロックチェーン上に残る取引ログを「極めて強力かつ不可欠な証拠」と位置付けている。暗号資産の匿名性を過信した隠蔽(いんぺい)工作に対し、高度なデジタル鑑識手法と金融捜査技術を組み合わせることで、過去の暗号資産取引を追跡・特定することが可能となった。
法改正が後押しした最大級の押収劇
今回の押収劇を後押ししたのが、2024年に施行された「犯罪収益法」の改正だ。新規則により、警察は容疑者を直接逮捕していなくても、違法行為の疑いがある暗号資産ウォレットを即座に凍結し、管理下へ移送する強力な権限を得た。さらに、秘密鍵が書かれたメモや記憶メディアの差押え、悪用リスクの高いプライバシーコインの無効化(廃棄)までも可能となっている。
裁判所が違法性の存在を認定したことで、これらの試算は正式に没収された。回収された資金は、今後地域の治安維持や安全対策活動の財源として活用される方針だ。
























