ビットコインジャパンが初のビットコイン国債で資金調達で念願の暗号資産保有へ
東京証券取引所に上場するビットコインジャパン(※旧、堀田丸商)は、無担保転換社債(15億円)のほか、EVO FUNDを割当先とする新株予約権(ワラント)の発行などを含む新たな資金調達スキームを実行し、最大で約96億6,000万円の資金枠を確保したことを明らかにした。
このうち約6億6,200万円が、同社にとって初となるビットコイン(Bitcoin/BTC)の購入原資に充てられる計画だ。同社は2024年に現社名に変更し、企業財務の柱としてビットコインを組み入れるビットコイン・トレジャリー構想を掲げていたものの、これまでは原資不足から具体的な保有には至っていなかった。
今回の資金確保により、市場の動向を見極めながら選択的にBTCの買い増しを進め、同構想を正式に始動させる見通しだ。
徹底した分散投資でボラティリティリスクを抑制
今回の総調達額において、ビットコインの購入に割り当てられる比率は全体の約7%と限定的だ。同社は資金の大部分を実体経済や他の成長セクターへと分散投資する戦略をとっている。
具体的な内訳としては、プライベートエクイティ投資に約37億5,600万円、南アフリカにおけるレアアース採掘プロジェクトに約35億300万円を投じるほか、RaaS(Robot-as-a-Service:非接触・非対面を実現するサービスロボット)事業の拡大へ約14億4,600万円を充当。残る約2億9,000万円などは運転資金として活用されるとのことだ。
この多角的なアプローチは、価格変動の激しい暗号資産のリスクを緩和する狙いがある。仮にビットコイン市場が急落した場合でも、エネルギーやロボティクスなど毛色の異なる事業からの収益で相殺できる体制を整えることで、リスクヘッジを図りつつ、デジタル資産の成長メリットを享受するポートフォリオを構築している。
8年連続赤字でも崩さない財務のビットコイン化への思惑
興味深いのは、同社の本業が非常に厳しい局面にある中でこの戦略が推進されている点だ。直近の2026年3月期決算では売上高約29億5,900万円を記録したものの、約4億6,200万円の営業損失を計上。これで8期連続の営業赤字となる。
こうした深刻な財務状況や暗号資産市場の低迷期にあってもビットコイン保有にこだわる姿勢は、先行する米マイクロストラテジーや国内のメタプラネットのように、株式や債券の発行市場から資本を調達してBTCを積み増す「先進的な企業財務モデル」のトレンドを追随するものだ。
ただし、営業キャッシュフローではなく外部からの資金調達に依存するこのモデルは、計画通りに資金が集まらなければ構想自体が頓挫するリスクも孕んでいる。8年続く赤字からの脱却と、新たな財務戦略の成否は、今後の市場環境と今回の調達計画をどれだけ確実に実行できるかにかかっている。
























