グレイスケールがソラナETF手数料を一時免除し投資家還元を強化

グレイスケールがソラナETFで手数料免除を発表したことを示すイメージイラスト

ソラナへの資金流入を促し商品競争力を高める狙い

グレイスケール・インベストメンツ(Grayscale Investments)は、GSOL(グレイスケール・ソラナ・トラスト)のスポンサー手数料を一時的に免除する。

日本語訳:
Grayscale Solana Trust ETF(ティッカー:GSOL)で100%ステーキング、手数料0%¹-手数料0%¹免除-ステーキング報酬率7.23%²…

対象期間は最長3カ月間、または運用資産が10億ドル(約1,530億円)に達するまでのいずれか早い方である。あわせて、保有するSOLの100%をステーキングし、投資家への報酬還元を強化する方針である。

手数料免除とステーキング戦略の位置づけ

今回の措置は、GSOLのコスト負担を軽減し、投資家が価格変動に加えてステーキング収益を享受できる設計を前面に出すものである。

総ステーキング報酬率は7.23%、純ステーキング報酬率は6.60%とされ、報酬の大部分を投資家に還元する構造である。手数料免除は新規・既存の投資家いずれにも適用され、期間終了後は手数料0.35%を請求する計画である。

背景には、主力のグレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)がETF転換後に120億ドル超の資金流出を記録し、ブラックロックやフィデリティの低手数料商品(0.25%)に対して相対的に不利だった状況がある。経営側は時間の経過とともに手数料を引き下げる可能性にも言及しており、GSOLの手数料免除は投資家に価値を戻す姿勢を示す施策である。また、GSOLは1940年投資会社法に基づく登録を行っていないため、従来のETF・投資信託と同等の規制保護は受けない点も明示されている。

市場環境の変化とソラナへの資金シフト

直近では、ビットコイン(Bitcoin/BTC)およびイーサリアム(Ethereum/ETH)関連商品の一部でポートフォリオ調整に伴う資金流出がみられる一方、ソラナ(Solana/SOL)関連には静かな資金流入が続いている。ソラナは高速処理と低コスト、DeFi(分散型金融)やNFT(非代替性トークン)などのエコシステム拡大に加え、最近の技術アップグレードによる安定性の改善が評価され、機関投資家の再注目を集めている。

グレイスケールは、規制順守の枠組み内でアクセスしやすい投資手段を提示することで、投資家が現物管理をせずにソラナの成長に参加できるルートを整えつつある。GSOLが資金流入を確保できれば、ビットコインとイーサリアムに次ぐ機関投資家向けエクスポージャーの選択肢として存在感を高める可能性がある。ただし、流動性の厚みや長期的なネットワーク安定性、規制の明確さといった論点は引き続き注視が必要である。

 

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2022年1月から仮想通貨を触り始め、みるみるうちにNFTにのめり込んでいった。 現在はWeb3とECの二刀流で生計を立てている 得意なのは喋る事、好きな食べ物はカレー、好きなゲームは格闘ゲーム