NYSEの親会社ICE、Polymarketに最大20億ドルを投資

インターコンチネンタル取引所がポリマーケットに最大20億ドルの投資を発表

NYSE(New York Stock Exchange:ニューヨーク証券取引所)の親会社であるICE(Intercontinental Exchange:インターコンチネンタル取引所)は、待望の米国市場復帰に向け、仮想通貨ベースの予測市場ポリマーケット(Polymarket)に対して20億ドル(約3,048億円)の戦略的投資を発表した。

日本語訳:
インターコンチネンタル取引所(ICE)は、ポストマネー評価額90億ドルで20億ドルの戦略的投資を行います。共に、市場の新たな進化を築いていきます。これまで私たちを支えてくださった皆様に心より感謝申し上げます。これはほんの始まりに過ぎません。

NYSEを運営するICEは、政治、スポーツ、文化など、世界的なイベントの確率を集約する分散型予測市場プラットフォームであるポリマーケットへの大規模な戦略的投資を発表。
合意に基づき、ICEはポリマーケットに最大20億ドルを投資。これによりポリマーケットの投資前評価額は80億ドル~90億ドル(約1.2~1.37兆円)となる。

ICE傘下のNYSEは、時価総額で世界最大の証券取引所であり、2024年7月時点で25兆ドル(約3,809.3兆円)を超えている。

ポリマーケットは、仮想通貨を活用した予測市場であり、選挙やスポーツ、仮想通貨価格といった現実世界の出来事の結果に関する「株式」を売買し、市場価格は群衆の暗黙の確率を反映する。取引は通常ステーブルコインで決済され、市場は事前に定義された検証可能な情報源に基づいて決定されるものの、規制上の理由により、米国ユーザーによるアクセスは制限されている。

ポリマーケットはウォール街の承認を獲得

今回の資本注入に加え、ICEはポリマーケットのイベントドリブンデータのグローバルディストリビューターとしての役割を担い、金融市場に関連するトピックに関するセンチメント指標を顧客に提供する予定だ。

両社は、今後のトークン化プロジェクトでも協力していくことがすでに明らかになっている。ICEは公式発表の中で、今回の現金投資は2025年度の業績や予想される資本還元計画に重大な影響を与えることはないと述べている。

また、経営陣は10月30日に予定されているICEの第3四半期決算説明会で、この投資に関する詳細を発表する予定とのことだ。ICEのジェフリー・C・シュプレッチャー(Jeffrey C. Sprecher)会長兼CEO(最高経営責任者)は次のように述べている。

今回の投資は、1792年設立のニューヨーク証券取引所のオーナーであるICEと、分散型金融分野における変革の先駆者である先進的で革新的な企業との融合です。ICEとポリマーケットが協力することで、さまざまな市場に独自のサービスを提供できる機会があり、私たちはこの投資が私たちをどこへ導くのか、非常に期待しています。

2020年にシェイン・コプラン(Shayne Coplan)氏が設立したポリマーケットは、スマートコントラクトを活用したP2P(ピアツーピア)取引を通じて、ユーザーがイベントの結果を予想し株式を取引できるプラットフォームである。政治、ビジネス、文化、スポーツといった分野を網羅する同社の市場は、参加者が増えるにつれて拡大しているものの、同社の運営にはこれまでも論争が絶えない。

 

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