ソシエテ・ジェネラルがステーブルコインの取引を開始
フランスに本社を置く欧州最大手の金融機関グループソシエテ・ジェネラル(Societe Generale)のデジタル資産部門SG-FORGE(エスジー・フォージ)は、Morpho(モルフォ)とUniswap(ユニスワップ)でステーブルコインの取引を開始した。
欧州最大級の銀行の一つであるソシエテ・ジェネラルは、ユーロおよびドル建てステーブルコインをMorphoおよびUniswapに統合することで、DeFi(分散型金融)分野に参入する。これにより、規制対象のステーブルコインである2023年12月にリリースされたEURRCVとUSDコインバーチブル(USD CoinVertible/USDCV)は、中央集権型取引所の枠を超え、分散型融資市場やスポット市場の中心へと進出した。
2025年9月30日(火曜日)付けの公式発表によると、SG-FORGEは、ユーロ建てとドル建てのステーブルコインを2つのDeFi基盤プロトコルに上場。Morphoでは、ユーザーはラップドビットコインやステークされたイーサリアム(Ethereum)を含む仮想通貨バスケットを担保に、EURRCVとUSDCVの借り入れが可能となった。
同時に、これらのステーブルコインはUniswapにも上場され、フランスの仮想通貨取引会社Flowdeskがスポット取引の流動性を提供。リスク管理を専門とするMEV Capitalなどのパートナーの支援を受けたこの動きは、同部門にとってパブリックイーサリアムDeFi市場への初の本格的な進出となった。
機関投資家による需要の高まり
声明によると、今回の導入は、従来の市場時間や中央集権的なゲートキーパーの枠を超えてデジタル資産取引を望む機関投資家の需要の高まりに直接応えるものだ。
SG-FORGEは、自社のステーブルコインを既存の選択肢の代替としてではなく、特定の資本効率の高いユースケースのための規制対象商品として位置付けていると述べたうえで、次のように語っている。
SG-FORGEは、これらの堅牢で規制された資産を金融業務において24時間365日利用したい顧客に対し、補完的なアプローチを提供することを目指しています。
同社は、DeFiを独立した存在として捉えるのではなく、新たな取引フロアや決済ネットワークに似た、別の運用の場として捉える方向への転換を示唆している。
DeFiへの関心を高めてきたソシエテ・ジェネラルにとって、この統合は極めて重要な一歩となり、銀行がデジタル資産の取り扱いに慣れつつあるという、従来型金融におけるより広範なトレンドの一環をなしている。ソシエテ・ジェネラルとMorphoおよびUniswapとの連携が成功すれば、将来的に多くの銀行がDeFiを導入するためのモデルとなる可能性があると期待されている。