BDACSが韓国初概念実証型韓国ウォンペックのステーブルコインKRW1をローンチ
韓国のデジタル資産カストディアンBDACSは、ウリ銀行(Woori Bank)の準備金に1:1で完全に裏付けられた、韓国初の概念実証型ウォン建てステーブルコイン「KRW1」を発表した。
Avalanche is powering a new chapter in Korea’s digital economy. 🔺🇰🇷
BDACS, together with Woori Bank, has launched KRW1, a fully collateralized, won-backed stablecoin. Currently in a pilot phase following a full PoC, KRW1 marks an important step toward regulated, bank-integrated… pic.twitter.com/fSsH4si5zP
— Avalanche🔺 (@avax) September 18, 2025
Avalancheは、韓国のデジタル経済の新たな章を牽引しています。BDACSはウリ銀行と共同で、完全担保型でウォンに裏付けられたステーブルコイン「KRW1」を発行しました。現在、完全な概念実証(PoC)に続くパイロットフェーズにあるKRW1は、韓国における規制された銀行統合型デジタルマネーへの重要な一歩となります。
ソウルに拠点を置くデジタル資産企業BDACSは2025年9月17日(水曜日)、韓国初の概念実証型韓国ウォンに完全裏付けられたステーブルコインKRW1のローンチを発表。KRW1トークンは、ウリ銀行にエスクローされているウォンと1:1で担保されており、リアルタイムAPI統合により検証可能な準備金証明が可能だ。KRW1は当初、セキュリティとパフォーマンスを理由にアバランチ(Avalanche)ブロックチェーン上で発行され、今後他のネットワークにも拡大していく予定という。
BDACSは、発行機能に加え、P2P(ピアツーピア)送金や取引検証を含む管理およびユーザーアプリケーションのためのフレームワークを構築。KRW1が送金、決済、投資、そして最終的には緊急救援金の支給といった公共部門のプログラムにも利用されることを同社は期待している。
完全な裏付けと透明性重視
各KRW1トークンは、Tier 1 (※1)商業銀行の分別管理口座に保管された現金準備金によって裏付けられており、ステーブルコインは完全に担保されており、いつでも韓国ウォンに換金可能となっている。
BIS(国際決済銀行)が定めた銀行の自己資本比率に対する規制の中で使われる概念の一つ。自己資本の中の基本的項目のことで、資本勘定のうち資本金、法定準備金、利益剰余金、優先株、優先出資証券等から構成される良質な資本の事
BDACSは準備金検証のためのリアルタイムAPIを統合し、規制当局とユーザーに即時の支払い能力証明を提供しており、今後、月次アテステーション、半年ごとの独立監査、準備金を追跡するためのライブダッシュボードなどが計画されている。
まだ商用製品ではないが、BDACSはKRW1の潜在的な用途を概説しており、個人にとって、このステーブルコインはデジタル決済、越境送金、そしてKカルチャー関連のマイクロトランザクションを効率化する可能性がある。BDACSのハリー・リュウ(Harry Ryoo)CEO(最高経営責任者)は、KRW1は韓国のデジタル資産市場の中核インフラとなることを目指しており、企業、機関投資家、そして公共部門をサポートする計画だと述べたうえで、次のように語っている。
私たちは、企業、機関投資家、そして公共部門のパートナーに等しくサービスを提供することで、デジタル資産市場のバックボーンを構築しています。KRW1は当社にとって転換点となるものであり、デジタル経済の基盤となる資産になると確信しています。
パブリックブロックチェーンと許可型台帳への導入も計画
BDACSは、KRW1のマルチチェーン互換性を強調しており、パブリックブロックチェーンと許可型台帳の両方への導入も計画している。
スマートコントラクトにコンプライアンスモジュールを直接組み込むことで、KRW1は国内の金融要件と世界的な相互運用性基準の両方を満たすように設計されている。
韓国は2026年のデジタル資産枠組み法の施行に向けて準備を進めており、KRW1の開発は、完全に規制され、国家の規制に準拠したステーブルコインの基盤となる可能性がある。ドルペッグ資産が依然として世界の主流を占めているが、KRW1の発行や金融監督院による今後の枠組み策定といった取り組みは、韓国がステーブルコイン市場への足掛かりを築こうとしていることを示している。