アーサー・ヘイズ氏、ビットコインと仮想通貨市場を大胆に予想
元BitMEX CEO(最高経営責任者)のアーサー・ヘイズ(Arthur Hayes)氏は、仮想通貨市場について、2025年3月中旬までにピークに達し、その後の暴落すると大胆な予想をしている。
“Sasa” is an essay where I explain y I think #crypto tops out in mid-Mar and then severely corrects. Until then is time to dance. https://t.co/Apt124sOjp pic.twitter.com/LKQ24GMtpq
— Arthur Hayes (@CryptoHayes) January 6, 2025
「ササ」は、私が考えるcryptoが3月中旬にピークに達し、その後大幅に修正される理由を説明するエッセイです。それまでは踊る時間です。
同氏は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が1月20日(月曜日)に大統領に就任する「2025年第1四半期」に展開すると予想し、インフレと流動性の増加が見込まれる。その結果、ビットコイン(Bitcoin/BTC)と仮想通貨市場は新たな高値に達し、その後、深刻な調整=暴落が続く可能性があると予想しており、同氏はその理由について、2025年1月7日付けのブログで次のように説明している。
私の予測では、市場は3月中旬から下旬にピークを迎えるため、1月から3月にかけてQTにより1,800億ドル相当の流動性が失われることになります。
流動性要因
同氏は、FRB(Federal Reserve Board:連邦準備制度理事会)のQT(Quantitative Tightening:量的引き締め)政策を指摘している。
これは、バランスシートの規模を毎月600億ドル(約9.5兆円)削減するもので、この引き締めにより、金融市場からかなりの流動性が失われる。同氏は、この政策により2025年3月中旬までに市場から1,800億ドル(約28.5兆円)が流出し、仮想通貨市場のピークにつながると予測している。同氏によると、2022年の下落も同様の流動性問題による結果で、ジャネット・イエレン(Janet Yellen)米国財務長官が長期債の代わりに短期クーポン債を発行した際、FRBのRRP(Reverse Repo Rate:翌日物リバースレポ金利制度)から2兆ドル(約316.4兆円)以上が流出。この流動性の低下は、仮想通貨市場と株式市場の両方で下落を引き起こし、特に米国の大手ハイテク株に影響を与えた。
ビットコインの短期的な強気シグナル
2025年第2四半期に市場全体の調整が予想されているにもかかわらず、同氏はビットコインの短期的な強気シグナルがあると考えている。
米財務省が連邦準備制度の一般勘定を削減し、それが市場に流動性を注入し、短期的にはビットコインの価格に利益をもたらすと同氏は説明。また、RRPの残高が2025年第1四半期末までに1兆2,370億ドル(約195.6兆円)からゼロに減少し、流動性がさらに高まると予測している。
この流動性の急増は、MMF(マネーマーケットファンド)がRRPから資金を引き出して高利回りの国債を購入することから生じる可能性が高い。これによって2025年第1四半期に市場に2,370億ドル(約37.5兆円)が流入する可能性があり、同氏はこれが最終的な仮想通貨市場の上昇を後押しすると考えている。しかし同氏は、4月に市場に影響を与える可能性のある弱気要因、つまり納税期限も予想。4月は米国で重要な納税月であり、同氏はこれらの期限が仮想通貨市場にとって課題となり、3月のピーク後の急激な調整につながる可能性があると警告している。