バイナンス(Binance)元幹部、贈賄と不当解雇を主張して英国の取引所を提訴

バイナンス元幹部が贈賄と不当解雇を主張して英国の取引所を提訴

世界的大手仮想通貨取引所バイナンス(Binance)の元幹部、アムリタ・スリヴァスタヴァ(Amrita Srivastava)氏は、統合を早めるために同僚が金銭を受け取ったとして、取引所を贈賄で告発した。

2024年11月28日のブルームバーグの報道によると、バイナンスの元幹部である同氏は雇用裁判所に、上級管理職に贈収賄を報告した後、会社によって不当に解雇されたと主張し英国で仮想通貨取引所を相手取って訴訟を起こし、同社が贈賄疑惑を不適切に処理したと非難。同氏は、ブローカーと顧客を取引所につなぐリンク部門で働いており、クライアントの統合が取引所のシステムへの統合プロセスを容易にするため、同僚(※氏名は非公表)が申請を迅速にするために賄賂を受け入れたと報告したその1カ月後に解雇されたと主張し、次のように指摘している。

顧客を騙した人物がまだチームの一員だったのに、私は見て見ぬふりをするつもりはなかった。物事には正しいことと間違っていることがある。賄賂を要求して顧客を騙すことはグレーゾーンではなく、間違いなく間違っている。

同氏の指摘に対してバイナンス側は、解雇は贈賄報告によるものではないと否定し、業績不振を理由に挙げ、不当解雇を否定している。

バイナンスが疑惑に対応

バイナンスの弁護士は、同社はすでに賄賂問題を認識しており、内部監査チームを通じて調査中であり、スリヴァスタヴァ氏の解雇は賄賂の申し立てとは無関係であると主張し、次のように述べている。

業績不振を理由に彼女の雇用を終了する決定は、当社の内部監査チームが調査中で既に知られていた問題について彼女が提起した懸念よりも前のことです。

今回の新たな訴訟は、MiCA(暗号資産市場)法が施行されたことで、バイナンスがすでに直面しているヨーロッパの規制当局からの圧力をさらに強めるものとなっている。今訴訟が裁判所でどのように進展するのかは不明だが、英国で不当解雇を主張する原告は、裁判で勝訴した場合、最大約15万ドル(約2,250万円)を受け取る可能性があり、内部告発者については“無制限補償”が支払われる可能性がある。

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