アンドリーセンホロウィッツは、仮想通貨会社を支援するために45億ドルを調達

a16zが進行仮想通貨企業への投資に45億ドルを調達

アンドリーセンホロウィッツ(Andreessen Horowitz、※以下a16zと表記)は、新興仮想通貨企業に数十億ドルを投資するために、45億ドル(約5,728億円)を調達したと発表したことが明らかになった。

シリコンバレーの投資会社であるa16zは5月25日(水曜日)、仮想通貨とブロックチェーン技術に特化した45億ドルの新しいベンチャーキャピタルファンドを発表。同社は、プロジェクトごとに仮想通貨と自社株の両方に投資する意向を示しており、新興仮想通貨企業にも投資する考えを示しているとのこと。同社のゼネラルパートナーであるアリアナ・シンプソン(Arianna Simpson)氏は、弱気市場こそ最大の可能性が生まれる時と述べており、今回のベンチャーキャピタルファンドの設立を示唆していた。

活発なWeb3への投資で名をはせるa16z

a16zは、OpenSeaYuga LabsAvalancheSky MavisDapper LabsAnchorage Digitalなど、Web3に対する活発な投資家であり、NFT(非代替性トークン)からDAOまで幅広い投資を行っていることで知られている。

また、Instagram、Lyft、Pinterest、Slackへの初期の投資を行ったことでも注目を集めており、ブロックチェーンおよびWeb3業界にとっても大規模投資となる事が期待されている。今回の投資は仮想通貨市場が暴落している最中に行われるものであり、a16zの仮想通貨市場への期待の高さが現れていると言える。実際、Coinsharesの最近のデータでは、直近で1億4,100万ドル(約180億円)の仮想通貨担保投資資金が失われたことが明らかになっており、仮想通貨市場の苦しい相場に悩まされているとみられる。それでも、Andreessen Horowitza16zは2022年3月に、NFTを売買・収集するオンラインマーケットプレイスであるOpenseaにシリーズで2,300万ドル(約29億円)の資金提供をしており、4月にも同社は、4.5億ドル(約572億円)を調達する仮想通貨の資金調達の第2波を展開し、主に仮想通貨分野で使用される予定であると発表している。

一方で、ブロックチェーンを基盤とした企業を作ろうとする、いわゆるWeb3新興企業への投資が殺到していることについては、批判的な意見もあり、イーロン・マスク(Elon Musk)氏とジャック・ドーシー(Jack Dorsey)氏はWeb3に疑問を呈している著名人であり、ドーシー氏はTwitterで、ベンチャーキャピタルとその投資家が最終的にWeb3を支配すると主張。Web3が中央集権的な存在になってしまうのではないかとの見解を示している。