FTXはIRSと8億8,500万ドルで暫定合意
破産した仮想通貨取引所FTXは、240億ドル（約3.7兆円）の大規模税務紛争を解決するため、IRS（内国歳入庁）との暫定合意を明らかにした。
今和解案には大幅な財務調整が含まれており、手続きを進める前に裁判所の承認を待っている。また、この合意は、訴訟リスクを軽減し、債権者と顧客にとってより明確な道筋を確保するというFTXの戦略的目標を強調している。最近の裁判所への提出書類で発表されたこの提案された取引では、裁判所の承認を条件に、FTX が優先税請求として2億ドル（約311.5億円）、劣後請求として6億8,500万ドル（約1,067億円）を支払うことになっていおり、2022年10月31日の期限日までの未解決の税問題に対処することを目的としている。
今和解案は、長期にわたる訴訟リスクを最小限に抑え、債権者と顧客の確実な回収を目指す FTX の重要な動きであり、同意することで、FTX はすべての関係者にとってより明確で迅速な道筋を確立することを目指しており、FTX の広報担当者はついの様に述べている。
この取引は訴訟リスクを大幅に削減し、すべての人にとって回収プロセスの明確性を高めます。この和解により、訴訟が長引く可能性が大幅に低下し、関係者全員にとってより明確な回収経路を確立するのに役立ちます。
再建計画は債権者への高額の返済を概説
FTX はすべての有効な債権者の請求の完全な補償を目的とした包括的な再建計画を明らかにし、同計画によると、請求額が5万ドル未満の債権者には118%の返済が予定され、2022年11月の破綻時の資産評価に基づくと、FTX債権者の98%を事実上カバーすることになる。
合意にもかかわらず、FTXは税金負債のいくつかの側面に異議を唱えており、IRSの計算に異議を唱えており、特に元CEOのサム・バンクマン・フリード（Sam Bankman-Fried）氏が不正流用したとされる資金に課税されることに反対している。さらに、FTXは同氏や他の幹部に支払われた給与に対するIRSの雇用税評価に異議を唱えている。取引所は正当な控除と損失を主張しているが、IRSは不十分な文書を理由に反論しているのが現状だ。
裁判所の承認を待っている今回の重要な和解案は、広範な税務紛争を解決し、債権者と顧客に回復へのより明確な道筋を提供するためのFTXの戦略的策略を表している。また、FTXは再編計画を進め、仮想通貨取引所としての信頼を再構築し、過去の経営上の問題を是正する取り組みを示すことを目指している。
