マラソンデジタルが仮想通貨政策とマイニングエネルギーのニーズについてケニアと連携

マラソンデジタルがケニアと連携

Chainalysis(チェイナリシス)によると、ケニアは仮想通貨の利用率が高く、世界トップ21にランクされている事がわかった。

ケニアのウィリアム・ルト(William Ruto)大統領は、国の暗号政策と仮想通貨マイニングに関連するエネルギー要件に関するコンサルティングサービスを提供するため、米国のビットコイン(Bitcoin)マイニング会社Marathon Digital(マラソン・デジタル)を任命したと、現地メディアKenyan Wall(ケニア・ウォールストリート)が報じた。

この任命により、マラソン・デジタルとケニア国庫およびエネルギー省は協力し、仮想通貨マイニングのためのエネルギー需要について話し合うことになると、同大統領はナイロビで開催された米国商工会議所ケニア・ビジネス・サミット(American Chamber of Commerce Kenya Business Summit)で提携を発表。さらに、米国のマイニングリーダーは、ケニアにおける仮想通貨の枠組みの開発において政府を支援する予定とのことだ。

特許持株会社としてスタートしたMarathon Digitalは、2021 年以降、新しいリーダーシップと戦略的方向性のもと、ビットコインを中心とした仮想通貨マイニング分野の主要企業に変貌し、北米最大のビットコインマイナーの1つとなっている。

ケニアと仮想通貨空間

ケニア政府は長年にわたり仮想通貨に対して否定的な姿勢をとっていが、ルト大統領の就任から2カ月後の2022年11月、仮想通貨分野を規制する取り組みが取り組み始められた。

IMF(国際通貨基金)は2022年11月、アフリカの緩い仮想通貨規制について批判的な見解を示している。

仮想通貨に対する課税と規制の法案はまだ検討中であり、コメントを募集。同国政府は、仮想通貨サービスプロバイダーに対する法案について、ケニアブロックチェーン協会に助言を求めた。米国は以前、ケニアにおける米国の仮想通貨産業の利益を擁護し、ケニアに対し現地のワールドコイン活動を停止するよう求めたが失敗に終わっている。ケニア政府は安全上の懸念を理由に、8月に地元のワールドコインの運営停止を命令したが、ワールドコインはすぐには従わなかったとのこと。

ケニアにおけるデジタル資産の現状

ケニアは、仮想通貨の導入と利用においてアフリカをリードする国の一つであるにもかかわらず、現在、仮想通貨の取引と使用に関する明確な規制がないのが現状だ。

チェイナリシスの2023年世界仮想通貨導入指数によると、同国はアフリカで2位、世界では21位にランクされている。最新の動向は、デジタル通貨に対するCBK(Central Bank of Kenya:ケニア中央銀行)のこれまでの強硬姿勢からの脱却を示唆。2015年に同銀行は、法定通貨としての地位の欠如、匿名性、変動性、犯罪行為の可能性などの仮想通貨リスクについて警告を発していた。なお、CBKはCBDC(中央銀行発行デジタル通貨)も検討しているが、現時点では差し迫った必要性ではないと判断したとのことだ。

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