韓国税務庁が全ての仮想通貨取引を監視する新プラットフォームを検討

韓国国税庁が仮想通貨取引き管理プラットフォームを検討へ

韓国国税庁は、2025年までの完成を目標に、仮想通貨取引を監視し違法行為と闘うための新しい管理システムを開発したいと考えている事が分かった。

韓国の国税庁が、義務的な報告規制に基づいて仮想通貨取引のデータを分析・管理する新たな「仮想資産統合管理システム」の開発に向け、コンサルティング会社との予備協議を開始したと、韓国の現地メディアが報じた。

国税庁は、GTIC(Gangnam Tourist Information Center)をパートナーとして選択し、同管理システムの構築を開始したとのこと。なお、このシステムは、仮想資産取引情報の収集と分析を容易にし、公平な課税と監視強化の基礎を築く。選出されたGTICは、約4カ月かけてシステム開発のコンサルティングをし、コンサルティング結果に基づいてシステム構築を提案。また、2025年までにシステムを公開する予定で、報告書は、仮想通貨の違法取引量の増加に対応していると指摘している。

この動きはビットコイン(Bitcoin/BTC)が最近、史上初めて7万ドルに急騰したことと一致。韓国国税庁は、仮想通貨の分野での脱税に積極的に取り組んでおり、仮想資産市場は急速に注目を取り戻しつつある。また、2024年1月初めに米国でスポットビットコインETF(上場投資信託)が承認された後、投資、課税およびマネーロンダリング(資金洗浄)などの違法取引の監視の必要性から、仮想通貨への関心が再燃したことも、取引額の増加を促す結果へとつながった。

韓国国税庁が仮想通貨取引き監視に緊急を要する理由

国税庁がこれほど緊急性を示しているのは、デジタル資産を利用したマネーロンダリングやオフショア脱税などの違法行為が増加している疑いがあるためだ。

韓国は、仮想資産管理システムを確立することで、これらのリスクを軽減し、仮想資産取引の透明性を高めることを目指している。韓国国税庁の取り組みは、世界的な規制基準と透明性に対する広範な取り組みを構築することにあり、同管理システムを導入することで、仮想資産分野での違法行為と闘いながら公平な課税方法を促進したいと考えている。

韓国の与党人民の力党は最近、仮想通貨キャピタルゲイン課税を2027年まで延期することを提案しており、同党は、課税を実施する前に包括的な規制枠組みを確立したいと述べている。