コスモス開発者がGovGenを立ち上げ
分散型ブロックチェーンネットワークコスモス(Cosmos/ATOM)の開発者であるAiB(All in Bits)は、コスモスの共同創設者ジェ・クォン(Jae Kwon)氏率いるAiBが、計画されているCosmos HubのフォークAtomOneに先立ち、新しいブロックチェーンネットワークGovGenを導入する計画を発表した事が分かった。
GovGenは、分散型の意思決定プロセスを通じ、今後のAtomOneフォークの構造に影響を与えることになる。GovGenとAtomOneは、クォン氏とその支持者のビジョンに沿ったガバナンスモデルを備えたハブを再構築する取り組みを表している。GovGenの主な焦点は、AtomOneの基本憲法に関連するさまざまな提案に関するコミュニティの感情を評価することである。
GovGenトークンの譲渡や取引はできない
GovGenトークンは、このフレームワーク内での投票専用に作成されており、譲渡または取引することはできない。
AtomOneの設計に関するGovGen保有者による意思決定プロセスを経て、その後すぐに発売されることが予想されている。ネットワークのネイティブトークンであるGovGenは、Cosmos Hub提案848で反対票を投じたか、または委任ステータスにより自動的に「反対」票が割り当てられたATOM保有者に割り当てられる。この特定の提案は、最大インフレを制限することに重点を置いている。コスモスのテンダーミントコンセンサスアルゴリズム開発の中心人物であるクォン氏の反対にもかかわらず、共通の承認を得ている。なお、クォン氏は以前、ネットワークセキュリティに対する848提案の影響について懸念を表明している。
コスモスハブの発展と進歩
2019年にリリースされたCosmos Hubは、ATOMをプライマリトークンとして利用する Cosmos Networkを構成するブロックチェーン初のものだ。
立ち上げ以来、2人の創設者は別々の軌道を歩んでおり、どちらも引き続きCosmosエコシステム内に関与しているが、AiBの責任者であるクォン氏と、提案848の支持者であるInformal Systemsの責任者であるイーサン・バックマン(Ethan Buchman)氏という別個の組織を通じて運営されている。
ネットワークに「リキッドステーキングモジュール」を組み込む
2023年、コスモスのコア開発者は、Gaia v12アップグレードをCosmos Hubに導入し、ネイティブリキッドステーキングを容易にするためにネットワークに「リキッドステーキングモジュール」を組み込んでいる。
その実装により、Cosmos HubバリデータでステーキングされたATOMコインは、従来のステーキング解除プロセスやそれに伴う2週間の結合解除期間を必要とせずに、リキッドステーキングされたATOMにシームレスに移行できる。今後のAtomOneフォークに先立ってのGovGen導入は、Cosmosコミュニティ内の複雑な相互作用を反映しており、プロジェクト開発における一時的な曖昧さを改めて浮き彫りにしている。