Bakkt (バックト)が資金不足による存続の危機

Bakktが存続の危機に陥る

仮想通貨に関連した急速に進化する環境の中で財政難が積み重なり、米国のICE(インターコンチネンタル取引所)の子会社で仮想通貨サービスを提供するBakkt(バックト)が存続の危機に陥っている事が分かった。

かつては“ビットコイン(Bitcoin/BTC)の救世主”ともてはやされた仮想通貨企業の同社は、財務上の制約により存続の危機に直面しており、同社の事業は「増大する懸念として継続できないかもしれない」と述べている。

NYSE(ニューヨーク証券取引所)の親会社によって2018年に設立されたBakktは、スターバックスの顧客を含む主流ユーザー向けのビットコイン取引を強化することを目的として当初立ち上げられた。その後、同社は機関投資家向けの仮想通貨取引やカストディソリューションなどのB2B (※Business to Business:企業(法人)間から企業(法人)への企業間取引)テクノロジーサービスの提供に切り替えている。

Bakktの財政難が事業継続を脅かす

Bakktは、SEC(米国証券取引委員会)に提出した修正済フォーム10-Q/Aの中で、利用可能な現金が今後12カ月間継続的な事業運営を維持できるかどうかについて疑問を抱いている。

具体的に同社は、暗号資産に関連した急速に進化する環境を考慮すると、新市場への拡大と収益基盤の成長に重大な不確実性が伴うと指摘。将来の成功を推進するために迅速な資本確保に依存していることを公然と認めたうえで、次のように述べている。

追加の負債や株式の取り決めを通じて十分な資本を調達できない場合、事業を効果的に運営するのに十分な流動性を維持する能力に不確実性が生じ、継続企業として継続する能力に大きな疑問が生じます。

Bakktは、すでに削除されたXへの2024年2月8日付投稿の中で、修正申告により同社は「長期ビジョン」に資金を提供するための追加資金を調達するため、公開市場で最大1億5,000万ドル(約223.8億円)の登録有価証券を発行することが可能になると述べている。申請後、同社株価はその日の高値である1.47ドルから1.29ドルに下落。なお、同社株価は昨年(2023年)に90%近く下落している。

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