HSBCが機関向けにデジタル資産カストディサービスを提供する計画を発表

HSBCがデジタル資産保管サービスを発表

英・ロンドンに本拠を置く金融機関であるHSBCは、機関投資家向けデジタル資産保管サービスを2024年に開始する計画を発表した事が分かった。

60カ国以上に拠点を置き、資産総額3兆ドル(約453.8兆円)を超える金融機関であるHSBCは、機関顧客向けにデジタル資産の保管を提供するサービスを開始する計画を発表。2024年に開始されるこのサービスは、世界中の顧客に包括的な資産管理スイートを提供することを期待している銀行のデジタルサービス提供を補完するとのこと。HSBCの最高デジタル・データ・イノベーション責任者であるズー・クアン・リー(Zhu Kuang Lee)氏は、同銀行がデジタル資産保管サービスに対する需要の増加を経験していると説明した。

このプラットフォームの立ち上げは、これらのサービスを求めてきたHSBCの顧客の要望に基づいて行われており、リー氏は次のように語っている。

この市場が進化し続けるにつれて、資産運用会社や資産所有者からデジタル資産の保管と資金管理に対する需要が高まっていることがわかります。

最近、同銀行は金のトークン化市場に参入し、顧客が保有状況をより詳細に管理できるツールをリリースし、グレーター・ロンドン地域のHSBCのプラットフォームでトークン化された金を取引できるようにすると発表した。また、HSBCは2022年にトークン化された資産を発行するサービスであるOrion(オリオン)を発表した。

メタコの関与

新しいプラットフォームを開発するためにHSBCは、2015年に設立され、デジタル資産を管理するための中核サービスを提供するスイスに本拠を置く会社Metaco(メタコ)の協力を得ている。

日本語訳:
HSBCはトークン化された証券に投資する機関顧客向けの新しいデジタル資産保管サービスの開始を計画しており、metacoと協力していると発表しました。

同銀行は、規制対象および非規制対象のデジタル資産の保管、トークン化、取引、資産管理サービスを提供する包括的なスイートである Harmonize を使用。Metacoの創設者兼 CEO(最高経営責任者)であるエイドリアン・トレッカーニ(Adrien Treccani)氏は次のように説明している。

金融機関の既存システムと統合されたMetacoのHarmonizeなどのカストディインフラストラクチャーは、資本市場と資産全般が引き続き分散台帳で表されるため、発行体と投資家がどのように対話するかにとって重要になります。

Metacoは仮想通貨決済プラットフォームのリップル(Ripple)社が所有しており、リップル社は機関保管市場をターゲットに3月に2億5,000万ドル(約378億円)で同社を買収。当時、リップルの社長モニカ・ロング(Monica Long)氏は、この業界が2030年までに10兆ドル(約1512.6兆円)に達すると予想宣言していた。

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