アフリカ、オーストラリア、英国の間でリップル決済が可能に
大手ブロックチェーン企業のリップル(Ripple Labs)は、送金機能を拡大するため、Ripple Swell(リップル・スウェル)の開始に際し、決済フィンテックのOnafriq(オナフリク)との戦略的提携を発表したことが分かった。
We’re proud to announce that our partner @Onafriq will utilize Ripple Payments, our crypto-enabled payments technology, to open up three new payments corridors between Africa and the rest of the world. 🌍
Learn more: https://t.co/FU0pjHuqIA
— Ripple (@Ripple) November 8, 2023
当社のパートナーOnafriqが当社の仮想通貨対応決済テクノロジーである Ripple Payments を利用して、アフリカと世界の他の地域の間に3つの新しい決済回廊を開拓することを発表できることを誇りに思います。
この提携に基づき、Onafriq はリップルのテクノロジーを活用して、アフリカ、オーストラリア、英国の間でリップル決済が可能になり、これらの地域での仮想通貨関連の支払いを促進。また、今提携により、リップルの盛り上がりが爆発的に始まると期待されている。
リップルのソリューションにより、Onafriq は英国、湾岸諸国(※ペルシア湾沿岸地域)、オーストラリアに3つの新しい決済ルートを開設。発表によると、Zazi Transfer(ザジトランスファー)はオーストラリアの顧客にサービスを提供し、PayAngel(ペイエンジェル)は英国の顧客向けに送金サービスを可能にするとのことだ。さらに、UAEアラブ首長国連邦の首都アブダビに拠点を置くPyypl(ピープル)は、クウェート、カタール、オマーン、バーレーン、アラブ首長国連邦、サウジアラビアを含む GCC諸国(※1)内の顧客にも対応する。
UAE、サウジアラビア、オマーン、バーレーン、カタール、クウェートの6カ国で成り立っている湾岸協力理事会の事。
アフリカへの送金に朗報
リップル社のグローバルカスタマーサクセス担当シニアバイスプレジデントであるアーロン・シアーズ(Aaron Sears)氏は、同社のアフリカへのサービス拡大についての熱意を語っている。
同氏は、自社のパートナーであるPayAngel、Pyppl、Zazi TransferをRipple Paymentsを通じてOnafriqと結び付けることで、より迅速でコスト効率の高い国境を越えた決済ソリューションを提供することを目指していると述べている。これは、世界のさまざまな地域からアフリカに送金したいと考えている個人にとって有益な環境である。
MFS Africa、ブランド名を Onafriq に変更
Onafriqはかつて「MFS Africa」として知られており、アフリカ全土にモバイル金融ソリューションを提供するフィンテック企業として活躍している企業だ。
MFS Africaは、大幅な成長と買収で注目されており、2022年6月には米国拠点の決済ソフトウェア開発会社GTP(グローバルテクノロジー パートナー)の買収を受けて、社名を Onafriqに変更。この買収により、Onafriqは米国市場への進出を拡大させている。しかし、別の米国企業がMFSという商標で運営しているため、同社は社名変更を選択したという背景がある。同社とリップル社のパートナーシップにより、国境を越えた送金を容易にするXRPを活用したソリューションであるODL(オンデマンド流動性)の統合が実現。
すでにOnafriqは、世界最大手の国際送金事業者であるWestern Union(ウエスタンユニオン)とパートナーシップ契約を締結しており、この戦略的パートナーシップにより、顧客は世界中のどこからでもアフリカのOnafriqを利用したモバイルウォレットに送金できるようになる。さらに同社は、ナイジェリアとケニアからの海外送金に関してナイジェリアの多国籍商業銀行であるAccess Bank(アクセスバンク)とも提携し、決済インフラを整えている。
一方、Onafriqとリップルとの最新の提携は、リップルの年次カンファレンスであるRipple Swellの開会中に行われた。XRP愛好家は、ブロックチェーン企業がXRPを大きな上昇の道に導くために重大発表をする可能性があると推測している。