ヘスター・パース氏がLBRYに対するSECの執行措置に懸念を表明

ヘスター・パース氏がLBRYに対するSECの執行措置に懸念を表明

クリプトマム（仮想通貨の母）の異名を持つSEC（米国証券取引委員会）のヘスター・パース（Hester Peirce）氏は、最近のLBRY事件に明確に言及し、仮想通貨の執行に対するSECのアプローチに懸念を表明した事が分かった。

Some overdue thoughts on our case against LBRY: https://t.co/wLsG4Xr7wz

— Hester Peirce (@HesterPeirce) October 27, 2023

同氏は2023年10月27日（金曜日）、ブロックチェーンベースのファイル共有および決済ネットワークLBRY（ライブラリ）に対する同庁の扱いについての考えを語った。同氏は声明の中で、LBRYが現実世界のアプリケーションで機能するブロックチェーンを持っていたにもかかわらず、SECによって選ばれたことを強調。同氏は、LBRYがそれに反する裁判所の判決に対して控訴しなかったことを受けて会社が閉鎖されたことを受けて、LBRYの消滅における委員会の役割について、次のように非難している。

委員会の訴訟により、機能するブロックチェーンを構築し、その上で現実世界のアプリケーションが実行されていた企業が倒産した後、投資家と市場は本当に良くなったのでしょうか。

企業によるトークン提供登録の明確な道筋が計画されていない

同委員は、SECは仮想通貨に対する誤った執行主導のアプローチで不一致があり、LBRYのような企業が機能的なトークンの提供を登録できるようにするための明確な道筋が計画されていないとして規制当局を非難している。

The LBRY settlement is a picture-perfect example of how not to regulate, and should be considered a national scandal.

With @HesterPeirce's statement today, I feel that I should finally weigh in on this one, to make clear just how wildly egregious the conduct of the SEC was in…

— Austin Campbell (@CampbellJAustin) October 27, 2023

同氏は、SECはLBRY事件に費やした時間とリソースを利用し、非難合戦ではなく、仮想通貨セクターに利益をもたらす明確な規制を作成できたはずだと主張。コロンビアビジネススクール（Columbia Business School）のオースティン・キャンペル（Austin Campell）教授も同氏の意見に同調し、LBRY事件におけるSECの行為を「極めてひどい国家的スキャンダル」であると痛烈に批判。SECはLBRYがネイティブトークンを展開する方法に問題があったという。同社はそれを有価証券として登録しなかった。委員会は懲罰的措置を講じ、4,400万ドル（約65.8億円）の罰金を要求したが、詐欺の申し立てや証拠がなかったため、キャンベル氏はこれは奇妙だと感じたという。

最終的に裁判所は罰金を承認したが、罰金は111,614ドル（約1,670万円）に減額。その時にはもう手遅れとなっており、被害はすでに出てLBRYはすぐに破産した。キャンベル氏は続けて、SECのリーダーシップを全面的に見直し、なお、同氏が時代遅れと考える規制で妨げるのではなく、ブロックチェーンのようなイノベーションにもっと適応したルールを認めることを強く主張している。