イーロン・マスク氏による金融革命:Xを「強力な」次の銀行の選択肢に

イーロン・マスク氏はXを包括的な金融プラットフォームに変えようとしている

億万長者のイーロン・マスク(Elon Musk)氏が、自身のソーシャルメディアプラットフォームX(旧Twitter)を包括的な金融プラットフォームに変えようとしていることを明らかにした。

米国大手電気自動車メーカーのテスラ(Tesla)と、航空宇宙メーカーであるスペースX(SpaceX)のCEO(最高経営責任者)であり、Xのオーナーでもある同氏は、全員参加の電話会議で、Xをユーザーのための金融ハブに変えようとしていること発表。同発表について、大手テック・IT系メディアのザ・ヴァージ(The Verge)が入手した会議の音声記録を引用して報じた。音声記録の中で同氏は次のように述べている。

私が支払いと言ったとき、私は実際に誰かの金融生活全体を意味する。それがお金に関わるものであれば。お金に関わることであれば、それは私たちのプラットフォーム上にあるでしょう。銀行口座は必要ありません。


新機能は仮想通貨業界にとって引き続き関心の的となる

同氏は、2024年末までにXに金融・決済機能が搭載されるだろうと述べ、人々はXがどれほどパワフルであるかに驚くだろうと主張したとのことだ。

実際Xは現在、ユーザーに金融サービスを提供するため、全米で送金ライセンスを取得中であり、同氏は26日の会合で、Xに必要な追加ライセンスを今後数カ月以内に取得するつもりであると主張。さらに同氏は、X×ペイパルの製品ロードマップは2000年7月、同氏とベンチャーキャピタリストのデイビッド・サックス(David Sacks)氏によって書かれたものだと明かした。

サックス氏はペイパル(PayPal)で最初のプロダクトリーダーを務め、その後、COO(最高執行責任者)を務めた人物である。しかしマスク氏は、2002年10月にペイパルが米・サンノゼに本社を置くグローバル電子商取引企業イーベイ(Ebay)に買収されると、彼らはリストの残りの部分を実装しなかっただけでなく、実際に主要な機能の束を後退させたと指摘した。つまり、ペイパルは2000年7月、つまり23年前に私たちが考え出したものよりも、実は完成度の低い製品であると述べ、Xで金融機能が利用できるようになる時期について、来年(2024年)末までに提供できるようになるとの見解を示した。

日本語訳:
そして私たちは決してそうしません

一方で、新機能の発表にもかかわらず、マスク氏は仮想通貨トークンのローンチ計画は含まれないと過去に共有しており、代わりに8月5日、ドージコイン(Dogecoin/DOGE)のグラフィックデザイナーが、Xとの関連を偽った詐欺トークンの可能性を仮想通貨コミュニティに警告している。そのため、トークンは予定されていないかもしれないが、現在の銀行システムに、終止符は打たれるかもしれないと多くの注目が集まっている。

また、同氏は2022年11月にXが、非常に魅力的なマネーマーケット口座、デビットカード、小切手、ローンサービスを提供できると述べたほか、Xはすべてのサービスを提供するアプリになると語っていた。ドージコインの開発が静かであるとの以前の報告や、価格上昇の火付け役となったマスク氏の歴史から、Xの2024年の新機能は仮想通貨業界にとって引き続き関心の的となっている。