金融行動監視機構が仮想通貨マーケティング規則への221件の違反を報告

FCAが大量の仮想通貨マーケティング規則違反を報告

FCA(金融行動監視機構)は、想通貨マーケティング規則(Marketing rules)を発効して以降、221件の違反があったことを公表した。

FCAが抱く懸念は、目に見えるリスク警告の欠如、仮想通貨関連リスクに関する情報不足などが起因となっている。企業側は、潜在的なリスクを十分に強調することなく、仮想通貨の安全性やセキュリティ、使いやすさを主張している。FCA によるこれらの違反に対する厳重な監視は、規則が導入された直後からすでに始まっている。2023年10月9日(月曜日)、FCAは規則施行後24時間以内に違反に関する警告を146件発令。さらに、警告の一部は、仮想通貨投資で高い収益を約束する違法スキームを標的としたものではあるものの、結果として合法的な企業も影響に直面しているのが実情だ。

また、FCAは仮想通貨広告分野での規制順守の重要性について明確なメッセージを送っている。その1つでは、仮想通貨企業の金融プロモーション承認に関与する認可企業は規制上の義務を真剣に受け止めるべきだと強調している。

規制と消費者保護

FCA は、禁止されたプロモーションを防止し、それらへの資金の流れを阻止するため、さまざまな関係者と積極的に協力している。

新規則は、仮想通貨の広告環境にさらなる透明性と消費者保護をもたらすことを目的としており、これらの規制の下では、FCA の認可を受けた企業または規制を受けた企業のみが、仮想通貨関連の広告を宣伝または承認することが許可されている。この要件は、英国に物理的に拠点を持たない企業も含めたすべての企業に適用される。プロモーションではリスク警告を目立つように表示すしなければならず、個人に仮想通貨への投資を奨励してはならない。さらに、紹介ボーナスやプロモーション目的でのミームコインの使用など、海外の仮想通貨市場でみられる特定の一般慣行は、英国内で禁止もしくは制限されている。

英国の仮想通貨広告規制は、仮想通貨業界向けの明確なガイドラインを確立しようとする規制当局の世界的傾向を反映している。仮想通貨が主流になるにつれ、政府や規制当局はイノベーション促進と消費者保護とのバランスをうまく取れるよう努めている。