ケビン・オリアリー氏が米国の仮想通貨シーンを懸念
ケビン・オリアリー(Kevin O’Leary)氏は、現在の米国の規制環境が仮想通貨の頭脳流出を引き起こす可能性があると懸念し、警告している事が分かった。
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FTXの失敗以降、米国の規制当局は仮想通貨セクターの規制において、より厳格なアプローチに移行。より有利な管轄区域を求める仮想通貨起業家やプラットフォームの大量流出を促す結果となっている。米国で大人気の投資リアリティ番組「Shark Tank(シャーク・タンク)」の元スターであり起業家である同氏は、イノベーターがよそに避難する中で、現規制環境が仮想通貨の頭脳流出を引き起こす可能性があるとして、仮想通貨に対する米国の姿勢に懸念を表明した。
ケビン・オリアリー氏による正当な指摘
米国のニュースチャンネルフォックス・ビジネス(Fox Business)とのインタビューで同氏は、現在の仮想通貨の規制環境についての洞察を共有した。
この起業家は、米国の一般的な気候が米国経済の急成長分野とオフショアリングのイノベーションに悪影響を及ぼしていると懸念を表明。大手企業は米国内で建設するのではなく、より友好的な姿勢をとっている他国での建設を検討していると強調した。注目例として、シャークタンクのホストはUAE(アラブ首長国連邦)の首都アブダビに言及。M2と呼ばれる仮想通貨取引所の開発に積極的に取り組んでおり、間もなくFTXとバイナンス(Binance)の両方に取って代わられる可能性があることを示唆している。
インタビュー中、同氏は、次期取引所が完全に準拠し、財務的に堅牢で、透明性を重視する準備ができていると明らかにし、次のように語っている。
これはまだ発表されていませんが、アブダビではFTXとバイナンスの両方に代わる新しい取引所を立ち上げる計画があり、M2と呼ばれるそこから数十億ドルを得る予定です。それは完全にコンプライアンスに準拠しており、数十億ドルの裏付け、信じられないほど安定した所有権の透明性があり、世界中の誰でもコンプライアンスに基づいて合法的に使用できます。
オリアリー氏は、M2が仮想通貨交換の新しい標準になる可能性があると強調したうえで、米国の議員や規制当局に対し、仮想通貨分野における強固な競争相手としてのアブダビの出現に留意するよう求めた。同氏は、米国の仮想通貨規制が、厳しい気候のせいでイノベーションやプラットフォームの国内での定着を妨げていることについて、正当な指摘をしている。