ロシアがデジタル資産市場に流動性を引き出すためDeFi DAOの合法化を検討

ロシア政府は投資資金のDeFi市場に注目

モスクワ財務省は、ロシアの規制されたデジタル資産市場に資本を呼び込むため、分散型金融組織の合法化を推進している事が新たに分かった。

同省は、これによりDeFi(分散型金融)と仮想通貨空間の流動性の一部がロシアのDFA(Digital Financial Assets:デジタル金融資産)に投資されることを期待している。ロシアの非政府系通信会社インタファクス通信の報道によると、ロシア財務省は、DeFi DAO(分散型自律組織)と呼ばれる分散型金融組織の活動を合法化する可能性を検討。同省は、この措置により、同セクターにおける流動性の一部がロシアのDFA市場に移転されることになると考えている。

ロシアの現行法デジタル金融資産におけるDFA

2021年1月に発効したロシアの現行法「デジタル金融資産」では、DFAという用語は、ビットコイン(Bitcoin/BTC)のような分散型仮想通貨ではなく、認可された事業者が運営するプライベートブロックチェーン上で法人によって発行されるデジタルコインとトークンを対象としている。

RBCクリプトがロシア銀行の話として報じた内容によると、DFA市場はすでに250億ルーブル(約381.3億円)を超えている。ロシア財務省金融政策局長のイワン・チェベスコフ(Ivan Chebeskov)氏はクリプト・サミットのパネルディスカッションで次のように述べている。

私たちはDFAの開発を積極的に主張していますが、DFAだけでは『うまくいかない』ことを理解しています。DeFiにすでに存在する流動性、つまり国民がすでに持っている暗号資産の流動性を利用し、ロシアの法律に従ってDFAに投資できるようにするため、DFAとDeFiの世界を結びつける必要があります。


依然として細分化されているDFAセクター

同局長氏は、DFAセクターは依然として細分化されており、現在ロシア中央銀行に登録されているDFAを発行するプラットフォームは10社あることを明らかにしている。

そのため、その数を減らすか、これらのプラットフォームの単一のアグリゲーターを設立し、理想的にはDeFiや暗号資産にもアクセスできるようにしたうえで、これらの資産をDFAへの投資に使用できるようにするべきだと考えている。

同局長の意見では、同市場にロシアの経済を含めた巨大な潜在力と投資の機会が秘められていると考えている。DFAとDeFi全般がより積極的に発展するには、DAOが合法化される必要があることを理解しており、それらに対する新しい法的定義を導入することで、特定の基準を満たしていればデジタルDAOとして分類できると述べている。DeFi DAOは、DeFi市場で活動する分散型自律組織であるとインタファクス通信は指摘している。

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