韓国が新法案で北朝鮮の暗号資産凍結目指す

韓国が北朝鮮の暗号資産凍結を強化する新法案を作成へ

韓国は北朝鮮の暗号資産の凍結と追跡に大胆な措置を講じ、兵器計画への違法資金提供に打撃を与える方針をとった事が分かった。

South Korea Moves to Freeze North Korea’s Crypto Assets: South Korea is doubling down on its efforts to curb North Korea's cyber-funded arms programs. A newly revised bill sets its sights on tracking and freezing North Korean… #Markets #SouthKoreaCrypto https://t.co/aqTnriQcD8 pic.twitter.com/pxrppMqcY4

— SYSOP.ai (@sysopai) September 4, 2023

デジタル領域がより戦場化するなか、韓国は断固たる措置を講じている。韓国政府は北朝鮮の仮想通貨資産を凍結し、追跡するための法案を作成しているという。この積極的な措置は、北朝鮮の違法な兵器開発計画による収入源を遮断することを目的としている。この構想は、北の隣国に対する韓国の既存の制裁を強化するための10か月にわたる厳格な審議を経て策定され、ユン・ソンニョル（尹錫悦）大統領は8月29日（火曜日）、新法案の計画を発表。さまざまなサイバー攻撃により北朝鮮サイバー軍が窃取した仮想通貨を「追跡して無力化する」ための特定の戦術を組み込んでいるため、この改正法は前法よりも強力であり、同大統領は次のように語っている。

北朝鮮による仮想通貨の窃盗、労働者の海外派遣、海上積み替えの促進、その他の違法行為を積極的に阻止する必要性を強調する。これらが核・ミサイル開発の主な資金源となっている。

これらの要素により、現在の草案はNIS（国家情報院）が提案した前草案よりも堅牢なものとなっている。さらに、この法案は韓国の国家安全保障を強化するための実践的な戦略の必要性を強調。その結果、北朝鮮が画策したデジタル窃盗の波を阻止するための強固な枠組みとして機能することが約束されている。

韓国の国家サイバーセキュリティの強化

この法案に加えて、韓国はサイバーセキュリティへの取り組みを倍増させており、大統領が直接監督する国家サイバーセキュリティ委員会の設置が計画されている。

同委員会は、複雑さと大規模化が進む国際的なハッキングの試みに対し、韓国を強化することを目的としている。国家安保室長がこの極めて重要な委員会のトップとなり、国家情報院長官も主要メンバーとなる。推定によると、北朝鮮は2022年だけで約12億8,000万ドル（約1,878億円）のビットコイン（Bitcoin/BTC）とイーサリアム（Ethereum/ETH）を窃取。さらに、FBI（連邦捜査局）は北朝鮮のハッカー集団ラザルス（Lazarus）に関連した4,000万ドル（約58.7億円）相当の6つのビットコインウォレットを特定。したがって、厳格なサイバーセキュリティ対策の緊急性がかつてないほど高まっています。

新たな立法・行政措置は、北朝鮮のミサイル・核開発計画を粉砕する大規模なキャンペーンの一環であり、新たな調査によると、北朝鮮のミサイル開発の最大半分はデジタル通貨窃盗などのサイバー犯罪によって賄われている。さらに、この問題にうまく対処するには、特に中国とロシアとの国際協力が重要であるという認識が高まっている。

韓国の行動は、北朝鮮のサイバー能力とそれが世界の安全保障に及ぼす影響に対する懸念の高まりを示唆しており、今後数カ月間で、これらの対策がリスクを軽減し、脅威を無力化する上でどれほど効果的であるかが明らかになるのは間違いない。