英国政府は仮想通貨投資をギャンブルと同様に扱う計画を拒否

英国政府は仮想通貨投資をギャンブルと同様に扱う計画を拒否

英国政府は、仮想通貨投資をギャンブルとして規制するという下院委員会の提案を拒否した事が分かった。

英国は2023年、段階的アプローチで仮想通貨規制を検討しており、資産クラスをどのように規制すべきかについてさまざまな提案がある。2022~23年会期の7回目の特別報告書では、アンドリュー・グリフィス(Andrew Griffith)財務長官が財務特別委員会のハリエット・ボールドウィン(Harriett Baldwin)委員長に宛てて書いた書簡について言及し、次のように説明している。

裏付けのない暗号資産小売取引や投資活動を金融サービスとしてではなくギャンブルとして規制するという提案に強く反対した。同氏は、賭博規制ではFTXの破綻につながったリスク要因に対処できなかった。


従来型市場と仮想通貨市場の両方に存在する問題

書簡では、インサイダー取引や市場操作、略奪的な空売りなどの問題が従来型市場と仮想通貨市場の両方に存在すると指摘している。

同国政府は、仮想通貨投資をギャンブルとして扱うことは、他の管轄区域や資産クラスを規制する金融安定理事会のアプローチと衝突することになると感じており、グリフィス氏は次のように主張している。

委員会が提案したアプローチは、国際基準やEU(欧州連合)を含む他の主要な管轄区域からのアプローチとの不整合を生み出すリスクがあり、金融規制当局と賭博委員会の間で不明確で重複する権限が生じる可能性がある。

なお、同書簡は、裏付けのない暗号資産をギャンブルとして分類するという英国下院委員会の勧告に対する返答である。2023年6月、英国は仮想通貨を規制された金融活動として認める法案を可決。同国は仮想通貨広告についても厳格な規則を設けており、違反した場合は懲役を含む罰則が科せられる可能性がある。