ロシア中央銀行によるデジタルルーブルは早ければ2025年にも導入へ

ロシア中央銀行によるジタルルーブルが2025年に導入か

ロシア中央銀行のオルガ・スロボガトワ(Olga Skorobogatova)第一副議長は、CBDC(ロシア中央銀行発行デジタル通貨)であるデジタルルーブルの導入が、早ければ2025年にも行われる可能性があると示唆している事が分かった。

同副議長によると、ロシア中央銀行は、CBDCデジタルルーブルが早ければ2025年に導入されると予想。また、ロシア下院議会がデジタルルーブル法を可決した後、2023年デジタル通貨のパイロットテストが行われる予定だと述べた。同副議長は、ロシアにとってデジタル通貨の導入は長いプロセスになると説明したうえで、次のように述べている。

私たちにとって、すべてが安全で完全に機能することが重要です。

さらに同副議長は、現在中国で一部労働者の賃金支払い手段として使用されているデジタル人民元とは異なり、デジタルルーブルは国民年金や給付金の支払いには使用されず、口座限度額は30万ルーブル(約46.5万円)になると述べている。

国家院は7月にデジタルルーブル法を可決へ

ロシア中央銀行は4月にパイロットテストを開始する予定だったが、国家院はデジタルルーブル運用に関する規制をまだ通過していない。

しかし、国家院金融市場委員会のアナトリー・アクサコフ(Anatoly Aksakov)委員長は2023年7月6日(木曜日)、現地メディアのイズベスチヤ(Izvestia)に対し、デジタルルーブル関連法案は2023年7月に可決されると予想していると語った。同メディアはパイロットテストが8月に開始される可能性があると述べている。同委員長は2023年5月、デジタルルーブル法が6月に可決されると予想していると述べていたものの、実現には至っていない。同委員長は以前、同国の国際制裁を回避する方法として仮想通貨について検討しており、西側諸国から制裁を受ける可能性を理由にロシアに唯一の取引所を持つという考えを拒否していた。

デジタルルーブル法案は、ロシア中央銀行が2022年のデジタルルーブルプロジェクトのロードマップを加速させたことを受け、同委員長と金融市場委員会の他のメンバーによって1月に国家院に提出されている。