サザビーズが3ACのNFTコレクションの一部を250万ドルで売却
高級オークションハウスのサザビーズ(Sotheby’s)は、仮想通貨ヘッジファンドを手掛けていた3AC(スリーアローズキャピタル)のNFT(非代替性トークン)の売却により250万ドル(約3.5億円)の収益をあげたことが明らかになった。
2023年5月19日(金曜日)、高級オークションサザビーズは、すでに倒産しているシンガポールの仮想通貨ヘッジファンド、3ACのNFTコレクションの販売額を発表。売却された作品の中には、アーティストのタイラー・ホブズ(Tyler Hobbs)氏の製作したデジタルコレクタブルの「Fidenza #725」も含まれている。このFidenza #725 NFTは、サザビーズのコンテンポラリーデイセールで100万ドル(約1.4億円)を超えるオークション価格を記録したとのこと。
サザビーズはツイッターで、ホブス氏のフィデンツァ#725 NFTが、高額見積りの約5倍となる101万6,000ドル(約1.4億円)の値をつけたと発表。3ACのNFTオークションは、Grails NFTコレクションとして知られ、4月にサザビーズによって初めて公開されている。
次々と高額落札されるNFTコレクション
このオークションでは、ラルバ・ラボ(Larva Labs)のNFT Autoglyph #187が2番目に高い落札価格を記録し、571,500ドル(約8,000万円)を獲得。
ラルバ・ラボのCrypto Punk #1326は165,000ドル(約2,300万円)で買い手がついたほか、Ringers #194は152,400ドル(約2,100万円)で落札されている。
Coming next :
Dmitri Cherniak, Ringer #879 (The Goose), 2021
Save the date :
LIVE AUCTION: 15th June, NY pic.twitter.com/iPJzFUXXiF— Michael Bouhanna (@michaelbouhanna) May 20, 2023
次に来るのは:
ドミトリ・チェルニアック、リンガー #879 (ザ・グース)、2021
日付を保存 :
ライブオークション: 6月15日、ニューヨーク
また、ドミトリ・チェルニアク(Dmitri Cherniak)氏による「Ringer #879」は、Golden GooseまたはGooseとして親しまれており、6月15日にニューヨークでライブオークションが開催される予定だ。さらにサザビーズは、@0xdeafbeefによって作られたオンチェーンアートワークが、Contemporary Day Saleで241,300ドル(約3,350万円)という価格を達成している。
3ACの共同創設者であるカイル・デイヴィス(Kyle Davies)氏は、Twitterで「NFT grails mooning on Sothebys(日本語訳:サザビーズに注目するNFT聖杯)」と絶賛。しかし、3ACが投資家の資金を不正に運用した疑いがあることから、同氏のツイートは嘲笑と批判にさらされている。ある人物は、同氏の発言に鋭く反応し、被害を受けた人たちにお金を返すことを優先するよう促すなど、さまざまな意見が飛び交っている。注目すべきは、同氏と3ACの共同設立者であるス・ズー(Su Zhu)氏が最近発表された仮想通貨取引所オープン・エクスチェンジ(OPNX)で、倒産した仮想通貨会社からの請求権の交換を促進するために新たに取引所を立ち上げている。
一方で、3ACは、2022年の仮想通貨の冬に最も深刻な影響を受けた仮想通貨会社の1つとみなされており、同氏とズー氏は、ビットコイン(Bitcoin/BTC)の価格が2万ドルを下回ったことに加え、Terraエコシステムの危機と崩壊が、最終的にこの会社の破綻につながったことを認めている。