中国が新ブロックチェーンセンターを設立
中国政府は、産業用アプリケーションとブロックチェーン技術の主要なユースケース、中国経済に関連するものに焦点を当てるために、北京に国家ブロックチェーン技術革新センターの設立を承認したことを現地メディア中国日報が報じた。
中国の科学技術省は、国家ブロックチェーン技術革新センターと呼ばれるブロックチェーン研究センターの設立を承認。新ブロックチェーンセンターは北京に拠点を置き、北京市政府が支援するBABEC(北京ブロックチェーンおよびエッジコンピューティングアカデミー)が主導するとのこと。
同センターは、ブロックチェーン関連の技術とその産業への応用の開発に焦点を当て、中国経済と個人の生活に関連する主要なユースケースも調査する計画のほか、地元の人々に経済的利益をもたらすことを目指している。ブロックチェーン部門で才能を集め、国家の科学力を構築し、地元の人々の技術的能力を高めることも議題となっている。
習金平主席の支持を受けて中国のボロックチェーン企業数は急増
中国政府による反仮想通貨のスタンスと仮想通貨関連の活動に対する継続的な取り締まりにもかかわらず、中国はブロックチェーン技術に関する開発を支持してきた。
2019年、中国の習近平国家主席は、ブロックチェーンが「技術革新と産業変革の次の段階で重要な役割を果たす」と述べており、このセクターの開発を加速するためのさらなる努力を求めている。習主席の支持を受けて、多くのテクノロジー企業、新興企業、投資家がブロックチェーン市場に殺到。中国CAC(サイバースペース管理局)に登録されているブロックチェーン企業の数は、2022年7月には1,821社に増加している。
ブロックチェーン推進の裏で仮想通貨の禁止再評価を求めるPBOC元顧問
中国BSN(ブロックチェーンベースのサービスネットワーク)の創設メンバーである香港に本拠を置くRed Date Technologyは、2023年1月、クロスボーダー決済でステーブルコインとCBDC(中央銀行発行デジタル通貨)の両方を実装する新しいプロジェクトを立ち上げている。
BSNは、中国NDRC(国家発展改革委員会)の下にあるSIC(国家情報センター)など、中国政府に関連する団体によって支援されている。一方、中国は仮想通貨に対する姿勢を維持。中国の中央銀行であるPBOC(中国人民銀行)元顧問は、中国政府に仮想通貨の禁止を再評価するよう求めている。彼は、仮想通貨関連製品の恒久的な禁止は、規制された金融システムにとって「非常に価値のある」ブロックチェーンのようなテクノロジーの機会を逃す可能性があると警告している。