FBI最重要指名手配の40億ドルのポンジースキーム詐欺師がついに発見される

行方不明のワンコイン(OneCoin)詐欺ルジャ・イグナトワ容疑者が発見される

史上最大の詐欺として世界的にも広く知られるOneCoin詐欺のルジャ・イグナトワ(Ruja Ignatova)CEO(最高経営責任者)は、5年間行方不明であったが、先日、ヨーロッパの都市の高級住宅街で生きて発見された事が新たに分かった

ブルガリア生まれのドイツ市民であるイグナトワ容疑者は、史上最大の40億ドル(約5,180億円)のポンジースキームと呼ばれているOneCoin仮想通貨スキームで有罪判決を受けた。5年間行方不明だったものの、ついにロンドン市の中心部にて発見された。

土地の所有権をめぐり発見される

2014年に、同容疑者らは投資家に投資話を持ち掛け、詐欺の誘惑へと誘い出し、元の投資額の5倍から10倍のリターンを提供し、投資家を「馬鹿」や「クレイジー」と呼んでいた。

その3年後にあたる2017年10月、法執行機関の職員が彼女に迫り、詐欺師は完全に姿を消し、それ以来、同氏は行方不明となっており、FBI(Federal Bureau of Investigation:連邦捜査局)の最重要指名手配リストに載っている唯一の女性であり、最重要指名手配逃亡者トップ10リストに追加される事となった。しかし同容疑者は、自分の所有地の1つに対する所有権を主張するため、姿を現したと言われている。ロンドン・ケンジントン区にあるペントハウスが希望価格1,550万ドル(約20億円)で売りに出された後、1,360万ドル(約17.6億円)に値下げされている。同アパートは、同容疑者が法人名義で物件を購入した物件であるものの、最近施行された規則によって、会社の受益者の完全な名前も提供しなければならなくなったことで姿を現したとみられている。

ルージャ夜汽車の法務トラブルの増大

結果として、イグナトワ容疑者の代表弁護士は、財産に対する法的請求を提出した。

英国の金融規制当局に提出した書類の中で、同容疑者をコンドミニアムの「実質的な所有者」として挙げており、同物件はタックスヘイブンであり、政府の監視が非常に緩いことで悪名高いガーンジーに本社を置くアボッツハウスペントハウスリミテッドとして知られる企業が以前所有していた。そのため、同容疑者はこれまで、公的記録と土地登記証書の両方から除外されてきたという経緯がある。同容疑者の所有が明らかになった際、不動産会社であるKnight Frank(ナイトフランク)は、公開直後に家のリストを削除。

イグナトワ容疑者は、電信詐欺の共謀、マネーロンダリング(資金洗浄)への関与、証券詐欺の共謀の罪で起訴されており、これらの告発は、米国検察庁によって同容疑者に対して提起。同容疑者は、1950年に初めて公開されたFBIの最重要指名手配リストにリスト開始以降に掲載された11人の女性のうちの1人である。なお、当局は、同容疑者の逮捕につながる情報に対して10万ドル(約1,300万円)の報奨金提供を公にしている。