Genesisが仮想通貨オプションの決済に失敗したとしてロジャー・バーを訴える

ロジャー・バー氏がGenesis から訴えられる

倒産ドミノが猛威を振るうなか、ビットコイン関連スタートアップのエンジェル投資家のロジャー・バー(Roger Ver)氏が仮想通貨融資企業ジェネシス(Genesis)に2,000万ドル以上の損害賠償を支払うよう訴えられたことが分かった。

ビットコイン肯定派である同氏は、支払期限までに特定の仮想通貨オプション取引を決済できなかったとして、ジェネシスに2,000万ドル以上の損害賠償を支払うよう訴えられた。同氏は召喚状に答えるため、20日間の回答期間が与えられており、その後、不履行により賠償金を支払うことを余儀なくされる。

申請は、ニューヨーク州を裁判の場所として指定したGenesisの英国領バージン諸島に本拠を置く関連会社によって提出されている。提出書類には、問題のオプション取引が12月30日(金曜日)に期限切れになったことが記載されており、召喚状に応じなかった場合、同氏は少なくとも20,869,788ドル(約27億円)を返済する必要があり、Genesisの費用および弁護士費用も含まれる。

これまでにもトラブルに巻き込まれているロジャー・バー氏

同氏はこれまでにも仮想通貨の冬に関連した法的トラブルに巻き込まれており、2022年7月にはセーシェルに本拠を置く仮想通貨取引所CoinFlexが、信用債務を返済できなかったとして8,400万ドル(約108億円)を求めて同氏を訴えている。同取引所は、取引相手としての同氏への信頼のため、通常の制限に達したっとき、取引担保を清算しないことに同意するという特別な取り決めを同氏にしている。なお、同取引所は2022年8月にリストラを実施している。

ジェネシスもFTXの破産で最大の無担保債権者となった後、破産を申請しており、ジェネシスの弁護士は、マンハッタンの裁判所で、1週間以内に債権者との合意に達する可能性があると語っている。提出書類によると、同社には負債を除いて16億ドル(約2,070億円)相当の資産がまだ残っているとのこと。

ロジャー・バー氏は仮想通貨市場の長年の愛好家であり、ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash /BCH)の支持者でもある。BCHは、より高速なトランザクションを促進するためにブロックサイズの制限が拡大されたBitcoinのハードフォークであり、同氏のCoinFlexによる証拠金ローンは、昨年より53%減少したBCHに対するものである。

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