Binanceがほぼ2カ月で資産の25%を失う
Binanceのジャオ・チャンペン(Zhao Changpeng)CEO(最高経営責任者)がCFO(最高財務責任者)を置かずに同取引所を運営しているため、60日足らずで資産のほぼ25%を失ったと伝えられていることが分かった。
フォーブスの最新分析によると、Binance は過去2カ月で120億ドル(約1.58兆円)以上の資産流出を記録しており、2023年1月6日(金曜日)には、3億6,000万ドル(約476億円)が流出。BNB コインも同期間内に30%もの価値を失い、Binance には 290 億のコインしか残っていないとのこと。
2022年12月14日、ユーザーがステーブルコインをUSDCとUSDTに交換したため、取引所が保有するBUSD量は35億ドル減少。Binance が保有する BUSDは40%減少し、全資産で25%の損失に相当している。
なぜBinanceは資産を失っているのか
2022年1月9日にBinance所有のCoinMarketCapから取得したデータは、Binanceの保有資産の31%がBNBで構成されていることを明らかにしている。
Binanceが2022年11月に報告したより低い割合と矛盾しており、この見積もりは、CoinMarketCapの他のデータプロバイダーであるNansenとDefillamaによる見積もりよりも低くなっている。上限の見積もりが正しければ、Binanceは将来のBNBの流出によって資産ベースのかなりの量を失うことになると予想されている。
BNBとBUSDのパフォーマンスは、Binanceに対する投資家の信頼欠如を反映しており、同CEOが12月中旬のNansen報告書の引き出しを軽視したことが、同取引所の資産保有量を1日で15%減少させる事につながっている。
2億3,200万ドルのBUSDをBinance.USに送金
Binance は、2億3,200万ドル(約307億円)のBUSDをBinance.US に送金したとされている。
これは、Binance.US が崩壊した仮想通貨ブローカーVoyager Digitalの資産に対する提案された入札に先立ち、SEC(米国証券取引委員会)の目に見える金融影響力を高める可能性があるためと言われている。なお、SECは、米国の取引所の財務状況に対する可視性が不十分であることを理由に挙げ、Binance.USの買収計画をブロックしている。
FTXの崩壊後、ジャオCEOは、仮想通貨の冬の影響を受けた仮想通貨企業が生き残るのを助けるために回復基金を立ち上げており、一部で仮想通貨の救世主としての評判を得ている。