ドイツのオンライン銀行N26がオーストリアで仮想通貨取引を開始

ドイツのオンライン銀行N26がオーストリアで取引開始

ドイツのオンライン銀行N26は10月20日(木曜日)、資産クラスへ初進出として、オーストリアの一部の顧客が仮想通貨取引きサービスを開始する事が分かった。

このサービスは「N26 Crypto」と呼ばれ、ユーザーはビットコイン(Bitcoin/BTC)とイーサリアム(Ethereum/ETH)の価格に触れられるとのこと。N26は、今後数カ月でサービスを他のクライアントにも拡大し、最終的には約200の仮想通貨の取引を促進していくと述べている。ベルリンに本拠を置く同銀行は、コインの取引と保管のためにウィーンに本社を置くオーストリアの企業Bitpanda(ビットパンダ)と提携しているが、ビットパンダはドイツのライセンスを有していない。

不況による投資家離れが加速

ビットコイン(Bitcoin/BTC)やイーサリアム(Ethereum/ETH)などの主要仮想通貨の価格は、世界市場の広範な不況によって投資家がリスクの高い資産から離れているため、2022年に入って急激に下落している。

仮想通貨セクターは、ほとんどの国で大部分が規制されておらず、規制当局は投資家が高い損失リスクに直面していると警告。EU(欧州連合)議会は、2023年12月または2023年初めに、仮想通貨に関連する画期的な新規則について投票予定だ。N26は発表の中で次のように述べている。

仮想通貨の購入はリスクが高く、使ったお金を失う可能性がある。


損失拡大が進む仮想通貨セクターでの興味深い資産クラス

N26の共同最高経営責任者であるバレンティン・シュタルフ(Valentin Stalf)氏は、それでも仮想通貨は「要求された興味深い資産クラス」であると述べている。

仮想通貨は通常、既存金融業界以外の取引所で取引されているが、近年、大手銀行が関連サービスの提供を開始している。CoinGecko のデータによると、すべての仮想通貨の時価総額は約9,600億ドル(約144兆4,000億円)で、2021年11月のピーク時から2兆ドル(約300兆7,860億円)以上が失われているのが現状だ。

N26は先週、2021年の損失が拡大し、顧客成長率が鈍化したことを報告。同年9月には、ドイツの金融規制当局から、マネーロンダリング(資金洗浄)の管理を怠ったとして罰金を科され、その後、新規顧客の数を制限するよう命じられ、米国事業の閉鎖を余儀なくされた。なお、N26は、その制御を改善したと述べている。

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