北朝鮮は窃取した仮想通貨を使って核兵器計画に資金を供給

北朝鮮は盗み取った仮想通貨を核兵器資金に供給か

北朝鮮はハッキングやその他の大規模なサイバー攻撃により、3億ドル(約440億円)相当のビットコイン(Bitcoin/BTC)やその他の仮想通貨を盗み、その目的は、孤立国家の違法な核および弾道ミサイル活動に資金を提供することである事が分かった。

フランスの最新報告書24によると、北朝鮮は核兵器および弾道ミサイルに資金を供給することを目的に仮想通貨を盗んでいると機密国連文書を引用して指摘した。同報告は、共産主義国家が核兵器の備蓄強化を目的に「数億ドル相当の仮想通貨を盗んだ」と主張する、米国と韓国の情報当局者で構成される国際調査員によって裏付けられている。

ミサイル発射の一部に盗んだ仮想通貨で支払っているのか

日本でもニュースなどで繰り返し北朝鮮国家によるミサイル発射が報じられているが、最近、約10日間で、北朝鮮の弾道ミサイル発射が激化している事が分かる。

先週の10月5日(水曜日)、北朝鮮が北海道上空でミサイルを発射した際、500万人以上の日本国民が緊急避難を命じられ、緊迫した事が記憶に新しい。これらの件について軍事アナリストは、ミサイル発射の少なくとも一部は、盗まれた仮想通貨を使用して支払われたのではないかと疑っている。

北朝鮮とそのサイバー泥棒軍団

北朝鮮は、韓国の企業、組織、研究者を攻撃しており、十分に訓練された何千人ものハッカーを雇用していると考えられている。

さらに、経済的報酬のためにサイバー機能を使用していると非難されている。韓国の主要ニュースメディアYonhap(聯合ニュース)によると、国連安全保障理事会の北朝鮮制裁パネルは、Harmonyおよび Ronin Bridge攻撃は、ラザルス(Lazarus Group)など、北朝鮮のサイバー組織によるものであると考えている。なお、委員会は、平壌の総偵察局がハッキングを直接承認したと述べている。

強力な仮想通貨セーフティネットの欠如を悪用

専門家によると、北朝鮮は、核兵器やミサイルプロジェクトに資金を提供するために、仮想通貨に対する世界的な規制上の制約がないことを利用して、ビットコインなどの仮想通貨を盗んでいる。

CNAS(Center for a New American Security=新アメリカ安全保障センター)の研究者であるジェイソン・バートレット(Jason Bartlett)氏は、VOA Korean Serviceとのインタビューで次のように述べている。

仮想通貨は、政府、金融機関、国際機関による規制が大幅に緩和され、理解されていない新しい種類の通貨を平壌に提供します。

同委員会は、そのような侵害は非常に有利であるため、BlueNoroff(ブルーノロフ、※高度サイバー攻撃グループLazarusの一部)のようなサイバー犯罪組織は現在、収益を生み出すために仮想通貨窃取にのみ焦点を合わせていると述べている。なお、西側諸国は、ブルーノロフが2016年にバングラデシュの国立銀行を襲撃したと非難している。一方、日経アジアは、国連安全保障理事会の最新調査を受け、北朝鮮国家は核兵器実験の準備の最後から2番目の段階にあり、その行動は地下トンネルの掘削とトリガー機構の実験を指していると報告している。