韓国金融監督院が7億ドル近い異常送金を発見
韓国のFSS(韓国金融監督院)は9月22日(木曜日)、6億8,000万ドル(約966億円)の異常な外国為替取引を発見したと発表し、6 月以降の「異常な」送金の総額は計72億ドル(約1兆円)に上った事が分かった。
FSSは、新韓銀行に続いて全銀行券の自己点検結果以上の外貨送金の疑い事例を把握。外国為替検査1チームなどを中心に、合計12個の銀行一斉検査を実施した結果、2022年6月以降の送金規模は72.2億ドルに上ったと発表。検査で把握された内容は関連機関である検察および関税庁に迅速に共有され、銀行と銀行役員の外国為替取引法などの関連する法律規違反が確認され次第、厳重な措置を実施する予定とのこと。
80社以上が異常な送金に関与か
当局は、取引が仮想通貨取引所から地元の企業に転送され、その後海外に送金されていたため、疑わしい外国送金のほとんどが仮想通貨関連の活動に関係していることを確認した。
韓国金融庁によると、調査の結果、これまでに旅行関連会社や化粧品会社など82社が異常な送金に関与していることが判明したとのこと。今回の発表は、韓国の金融監視機関が、韓国の2つの最大の商業銀行である新韓銀行とウリ銀行が内部検査を行い、疑わしい外貨の送金を発見した後、仮想通貨活動に関連している可能性がある異常な送金で34億ドル(約4,830億円)を証明していることを明らかにした2カ月後の事である。
8月に正式に調査を開始した金融規制当局は9月22日、10月までに12の地方銀行に対する調査を完了することを目指しているとのこと。FSSのデータによると、送金の72%にあたる51億8,000万ドル(約7,358億円)が香港、15% にあたる10億9,000万ドル(約1,548億円)が日本、5%にあたる3億6,000万ドル(約511.5億円)が中国に送金されていたことが判明している。異常な送金の81.8%が米ドルによる為替取引で占められており、日本円と香港ドルがそれぞれ 15.3%と3.1%で取引されていたとのこと。