BAYCクリエイターに集団訴訟に直面する可能性が浮上

人気NFT運営元Yuga Labs が集団訴訟に直面

人気NFTコレクションBAYC(Bored Ape Yacht Club)を立ち上げたアメリカの会社であるYuga Labsは、集団訴訟の可能性に直面していることが明らかになった。

国際法律事務所Scott+Scott公式サイトによると、NFT(非代替性トークン)のYuga Labsが、投資家に虚偽の宣伝を行ったとして集団訴訟の恐れがあるとのこと。個人投資家のグループは、有名プロモーターや推薦を利用し、同社のNFTやトークンの価格をつり上げ、投資家を騙してトークンを購入させたと主張。その結果、トークン評価額が急落したことで、一部のトレーダーは大きな損失を被ったとされ、米国の法律事務所Scott+Scottを頼り、Yuga Labsに対して法廷闘争を開始しようとしているとのことだ。

資金調達で評価額10倍に

2022年初めに、Yuga LabsはNFTメタバース事業を展開するために4.5億ドル(約616億円)の資金調達を確保しており、この資金調達は、シリコンバレーのベンチャーキャピタルであるa16z(Andreessen Horowitz)が主導し、同社の評価額を40億ドル(約5,480億円)に押し上げたとされている。

数カ月後、同社のNFTの取引量は大きく落ち込み、Yuga Labsが創造したメタバース空間において、仮想の土地を要求するためのデジタル収集物であるOthersideは過去最高値から95%以上落ち込んでいる。実際、法律事務所Scott+Scottの弁護士は、Yuga Labsは、何百万ドルものNFTを不正に販売した後、ApeCoinを立ち上げ、さらに投資家から金を巻き上げたと述べている。

注目すべきは、Bored Ape Yacht Clubのネイティブ・トークンであるエイプコイン(ApeCoin/APE)の発売から、わずか1カ月で史上最高値に急騰。4月末にAPEは27ドル(約3,700円)近くを記録したが、現在はそのピークから大きく下落し、6ドル(約820円)前後で取引されている。

一方で、Bored Ape Yacht Clubは、2021年のピーク時に比べて投資家にとって魅力が低下したにもかかわらず、エミネムとスヌープ・ドッグが最新曲を発表し、そのビデオクリップに彼らの私物のBored Apesが登場するなど大きな注目が集まっている。スヌープ・ドッグは、数十万ドルを投じてコレクションの中からNFTを購入した数多くの著名人の一人であり、その他にもテニスチャンピオンのセリーナ・ウィリアムズ、カナダの歌手ジャスティン・ビーバー、サッカーのスター選手ネイマールなどがNFTに大きな関心を示している。